2014年3月1日土曜日

不完全存在のテキスト5

獰猛な悪魔、彼方からの呼び声、子供たちの曾らぐ泣き声、贅沢は敵だと説教した老人たちはピラミッドの地中で眠っている、モンスーンを恐れて イザヤ書、第32章 皮膚感覚は麻痺し 夢遊病者のように 辺りを無目的にウロツキ 林檎を食べる 劇的な至極私情を孕んだ個人的なフォルムの上映 もう身動きがとれなくなる 悪魔で溢れ返った地中の 最中に 着地点は揺ぎ無い 戸籍謄本を取り寄せて ディオギュニュスのように 樽の中で酩酊し 祈祷すら疎かに 食事は蟻の蜜だけ 地獄に堕ちて私は懺悔出来るだろうか?そもそも天地の二元論 善悪論の問題は片がついたはずだ今更蒸返す様なことは乞食の煮え湯だよ こうやって朝起きて フケが3ミリくらいベッドの脇に積もりアルトーの形相が私を睨む 恐ろしい 貴方の53回にも及ぶ電気ショックのことを考えるといつも剃刀の刃が毀れて クソの臭いがする そう存在の臭いだよアルトーさん 肉体は滅んでいる 真珠の粒は涙でなくクソでできている クソが身体を包んで コラ畜生 窓を開けると変わらずいつも雨が降っている 子羊が封印を解いた? 天に静けさはなくラッパの音色も聞こえない 理由は単純 音楽家でも何でもない ただのひとりの人間以下の私は 葉の上の朝露を啜るが如く常に喉が渇ききっている コデインのせいかって? バロウズみたいなメタドン治療は私には必要ない こうして僅かばかりの時間があると ものを書き狂ってないと気が狂いそうになる ランボーみたいに高速に駆け抜けて 足を痛めつけるだけ そのうち腐っておちる3年殺し?そうだよ 本当に書く文字は何だっていいんだ 百科事典を丸ごと書き写したっていい とにかく手を早めねば とり憑かれる 殺される あいつらが夜が明けると静脈の中にいっぱい入り込んでいる シラフじゃとてもいられない 何かがないと駄目なんだ 人がアルコールやギャンブルや恋人に依存するように私は文字に依存している この意味性のない文字の羅列が心地良い お芸術でも何でもない こんなものは 屑みたいな文章だよ ギリシア芸術で終いにすりゃあ良かった ローマ帝国の滅亡 ファシズム政権の終焉 すべて終いだよ ご苦労さん兵隊さんたちよ 従軍慰安婦はロスケを殺してからにしてくれ あの日確かに友人たちは発狂していて次々と行方不明になったり 自殺したり 周りから何もかもが綺麗さっぱりいなくなった 最近はいつも君たちのことを考えている 愛しき死者たちと同様に私も気が狂ってるのか? 狂ってなんかいない 絶対的に明晰であり精神的にも健康であった 不健康なのは君たちを取り巻く外部のものすべてだ 悪いのは君たちではなく外部のものすべてだ 今になってみたら彼らがどのような状況下に置かれていたのか明瞭に分かる 何に苛立っていたのか? 何に絶望していたのか? そんなに破滅的になる必要なんて何もないじゃないかと私は楽観的に構えていたが 破滅的でもなんでもなくどうにか生にしがみつこうと躍起になり 純粋に内部に亀裂していた 社会 戦争報道 情報ネットワーク 協会 教育 言語 家族 共同体 電子機器 エトセトラ その他 そいつら悪しき副産物を好奇な目で真っ直ぐに見つめスポンジのように吸収し 何もかもが嘘だと気付くのにそう時間はかからない そうやって染みついた反権力の血というものは 分かっていても そうそう拭いされるはずもない 内部で起こる闘争によりエネルギーを使い果たしゼンマイ仕掛けの人形のようにポックリと倒れる いい加減にしろ そろそろ私だって限界を感じている ましてや阿片もなんにもないんだ グウタラに時を過ごすことでさえ危うい 死の目録は間近に迫っている 欠伸?健康的じゃないか馬鹿いうな 欠伸でなく呼吸信号のシナプスが欠落しているだけだ 今宵ミサの聖祭が始まる プロテスタントのヨタロウどもが揃って狩りに出かけるのさ 獲物は? 何処にだっているさ 何にだって刃向かうべきだ 最も元気のあるうちだけだがね そのうち諦めてしまうんだよ 分かっていても身の程を知ってくる 地軸 白夜 空綺麗な美しい空 真っ青に溶けていくからっぽな顔なき顔たち あいつらが何を考えているかなんて到底知る由もない 限界には気付かない 不動明王のギョロ目 タルコフスキーの風で燃えない蝋燭 ブーツを買った履くことの不可能な中には女たちが詰まっている 懐かしく引き出しを開けて 日記帳を開いてみる 牛乳の中で溺れる蟻 中に緑色の蟻もいる さあ行進 哲学も知らず言語を知らず悪徳三昧娼婦の魔法 雇われてみるという選択肢は蜘蛛の巣がとっくにかかっている 何をする?こうやって書くことだけだ 本当に書くことだけ 生が雨の跡のミジンコと一緒に踊っている ミクロ的世界色はもっと細かく分類されている 僅かに繋がった信号はもう切れた 帽子を忘れてさようなら

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