2019年12月26日木曜日
足の脛にぶつかる衣服の裾、血液が沸騰してわきあがってくる情感、屍の群れと右翼の街宣車、アタラシイ、偉くも鼻持ちならない、愚かな、参列者、きっとあなただって知っていたでしょう、あそこは何もかも呑みこむ大きな胃袋、指で得意げに刺してみても、すぐ膨張し、世界は瞬く間に壊れる、今すぐに荷物を整理して、大事なものだけ持って出かけましょう、銀行の通帳、戸籍謄本、身分証明書、印鑑、携帯電話、いやそんなものは要りませんよ、衣服だって下着だって、身に着けるものなんてなんにもいらないんだから、要るのはあなたが誇るべきもの、あなたがあなただと確認できるもの、学歴、家族、会社、いや要らないよそんなものは、顔です私が欲しいのはあなたの顔だけですよ、長い階段を下っていく、ああ、人人人、誰だか分かりはしないがきっと人なんだろうな、夢遊病者のように、吸い込まれる、地下街のさらに奥に、酸っぱい汗と唾液の臭いがして、あいつらは一握りの糞みたいだ、人間以下ですよ獣みたいに這いずりまわって、滅びました、島縞模様の四足の生き物は、砂利を食う、ガラスで口の中を切って、べとついたまま、果物を食う、虫歯なんか、治療痕がどこか間抜けでね、自分は醜いと思ってたんですが、ここに来れば何も関係ないですよ、皆一緒だから、ビニール袋が呼吸で膨らみ、萎む、反復運動を繰りかえす、心臓の動悸みたいだと凝視しながら思う、四方、壁に囲まれた展示物は、蟻の行列に蝕まれて、ボロボロの布切れみたいになる、お母さん、住所も電話番号も名前さえもすべて忘れてしまったよ、帰るに帰れない、軽く頷いて、遠くに行ってしまったよ、ミクロミクロまたミクロ、一生懸命布切れで磨いた綺麗だって満足する様に、marudeすべてがゆるやかに発狂していくみたいに、あの日、オフィス街、がやがやした喫茶店、店員のお姉さんの笑顔は、身体から熱を奪っていく、コーヒーを本当に少しづつ、使命的に、少しづつ、飲み干して、どうにか自分が自分であることを確認する、それは作業であるから、機械である、ふと腕の毛穴を見つめるとそれがまるで蜂の巣みたいに増殖していく、勘弁して下さい、もう何もかも差し上げたじゃないですか、マスクと眼疸で目を口元を覆い隠し、有利な立場であなたは話を進める、barabaraですよ、あなた自分が分からないのですか、かなりbaraけてますよ、毛穴の蜂の子は羽化して、とても耳障りだ、だから全然聞こえないんですよ、言ってることが分かりません、また人か、あいつは人なのだろうか、タイル張りのコンクリートを歩き、身体が全部隠れるくらいに奥まで行く、布団かけましょうか、ガタガタ震えてるじゃないですか、唇だって真っ青、「顔がない、もう全く顔がないかもしれない」、爪伸びてますよ、切りましょうか、爪切りいつも持ち歩いているんですよ、小さなポーチにいれて、線香の香りがするでしょ、お婆ちゃんに貰ったんです、顔がないのに爪を切る、衛生的にということか、まったくの狂気、また人か、そうか人か、髪の毛で全部顔が覆われているから分からないんだな、顔はないのに、ああ人人人うんざりだ、声が反響していく、ずっと前から見てたんですよ、歩道橋、靴墨を塗って、犬や猫みたいにマーキングしてたでしょ、知ってるんですよ、何でもかんでもお見通しです、鏡を持ってくるな、顔がない、もう顔がないというのに、透明なビーカーに蜂の子を入れて、沸騰させると、ゆっくりと夜が降りてくる、始まりだ、また一夜の始まりだ、あいつは大きな建物の屋上から見ている、時計は深夜2時を指して、鐘が鳴り響く、教科書持ってきましたかー、忘れては駄目だって言ったでしょう、机と椅子は家に持ち帰りましょう、お化けのせいで、洪水がきますから、無闇に開けないで下さい、お化けのせいで、足が変に曲がりますよ、なんもかんも、お化けのせいか、そうお化けのせいだ、唇を舐めてカサカサに乾燥した、植物に水をやる、種を噛み砕くと、コーヒーの味がする、待ち合わせをしていたっけ、オフィス街、ガヤガヤした喫茶店、本当に、少しづつ、飲み干して、そう作業であるから、機械である、顔がない、顔がないからきっと大丈夫だ、見つからないだろう、ゆるやかにすべては発狂していく
っとカラスの群れがなく、私はうつ伏せで白目を剝きながら助けを呼ぶ、ところは屍の群れ、うようよとへらへらと涎を垂らしながら、ガサガサコソコソ飛び立つのです、嗽をして直立不動で、鼻くそまみれのでかい顔だな、いっそ死んじまえと、宝石の角を指で擦って、丸みを帯びるまで一生懸命擦ってね、丸坊主の生霊が、手から飴細工を落とし、喉を鳴らして、噛み千切れと、甘くなるまで口に入れて、噛み砕けと、こう言うのです、宇宙回帰論、微生物の実態と分裂化して自在化する、哀愁の末路、顔面は原型を留めていない、泣き笑い愛しています、双子です、おめでとうございます、自堕落な片割れの双子です、サルハキカラオチナイ、鶴、つるっぱげの鶴、赤茶けた液体、帽子の中に入れて、マーブルチョコレートを噛み締めました、ポケットにあった30円で、いえ、とんでもございません、僕は分かってるのですよ、結末は建設途中の高層ビルのokujyouの煉瓦の下に置いてあります、黄色いメモです、知ってるでしょ、高度77543m天から下を見下ろして、脱走しようと誓ったじゃないですか、黒い影の男は耐え切れず飛び降りて死にましたよ、ええ、あなたがここにいること自体が可笑しいのです、どうです、下界は楽しいですか、どうです、思いつめた顔した女、男、老人ばかりでぶっ殺してやりたくなりますよ、私は気が長いほうなんですがね、ええ、どうにも我慢がならない、キチガイ、キチガイの群れに飛び込んだようなもんです、私の神経が正常なのが既に異常かもしれません、あの金属片は何ですか、空中でキラキラとまばゆく光って、惑わすのです、細い血管と神経が身体中に張り巡らされ、ブチッと、また、ブチッと、音を立てて切れる、その度に、腰がガクッと砕けそうになる、恐ろしい、動物たちは言いました、あの天の声を聞きお家に帰るのです、昼夜を問わず、一瞬目の前が真っ白になり、それが合図です、最初は気絶したのかと思いました、失明したのかとも思いました、でも違います、確かにそれは合図です、指の先からまず、薄い皮が復元し、爪がとんでもないスピードで生えてくる、そのあとはあっという間です、いや、痛みなんか全くないですよ、少しぎこちないですが、歩き始めると骨が軋むくらいですぐ慣れます、でも鏡を見ては駄目です、あの真っ白なアパートの4号室に住んでいた、地下鉄であった老婆に言われました、おいでおいでと皺くちゃな手で呼ぶもんですから、オッカナビックリですよ、恐る恐る耳たぶを触って、現実だと確認するのです、焦ることなんかまったくないですよ、もうすぐ、人人人人、人人人で溢れかえりますから、あなたの存在なんてそりゃあちっぽけなもんです、気にすることないですよ、誰が誰かも認識できない、自己アイデンティティー、って言うんですか、洒落た言葉で言えばね、そんなもの消滅します、慣れればなんてことはない、そう虫みたいに生きるのです、虫がどうだかなんて存じてませんがね、分かり易く言えば、虫みたいに・・・・・ね。
呼吸は正常化した、目は激しく充血しているが、はっきりと見える、長い階段を上り、また肩がぶつかった、ああ人、人人人、誰だか分かりはしないよ、本当に人なんだかも、ただあいつが言うのが本当ならば、soreha人なんだろう
呼吸は正常化した、目は激しく充血しているが、はっきりと見える、長い階段を上り、また肩がぶつかった、ああ人、人人人、誰だか分かりはしないよ、本当に人なんだかも、ただあいつが言うのが本当ならば、soreha人なんだろう
ざっくばらんに今までの経緯を話します、腕の中の溶けた血液を、凝縮したいきものみたいなもの、壊れそうででも温かい目の中の、実際周りのものを殺してしまう、じゃあ何故立っているのか、理由は無い、生まれ変わる運命もない、話したいときだってある、言葉がでてこないが背徳的な人間である、ぼくは、結局殺せやしないのだ、逆撫でする雨の跡の濡れた肌の質感みたいで、懲りずにまた呪う、明日晴れたら行きましょう、山頂の倒壊された丸太小屋、薄く皮を剥ぎ、暖をとる、蛙の群は音をたてずにやってきて貴方の身体を運びます、羊の群は蹄を立ててやってきて貴方の魂を運びます、激しい豪雨の後、世界は凍結から解放されます、生き生きとした目を見、恐れずに飛び込んでみるのです、列車の窓から見えるあいつらも向かっているのだろうか、気付けば一人だけ車内に取り残されて、酷い頭痛は治まる気配すらない、頭が左右に揺れて、色のフィルターが目の中に貼りつく、恐れの知らない私たちはただ苦痛のあまり足を切断し、感覚のないまま行進しているので目は朦朧としどこに向かっているのか知る由もありません、突然の落雷と地割れ、虫たちが一斉に飛び立つ、空に向かって垂直に、歪んで身体の自由がきかなくなってくる、充血する、石、ただの石みたいだ、まるでおかしいことだらけだ、背中の骨は沢山の蛆に食い尽くされて、老婆の曲がった腰みたいになる、この洞窟の中は憂慮に満ちている、まるで腐った動物の死骸みたいに、行き場がまるでない、砂漠の先は、草原の先は、森林の先は、宇宙の先は、からっぽなだけだ、オートメーション化された二足歩行の烏、「世界は崩壊に向かっている」崩壊に向かっている、崩壊に向かっている、崩壊に向かっている、皆さん白線の内側を歩いて下さい、汽笛のあとに血潮がふきあれます、烏の羽が群の行進を誘導させて、次々に轢かれていく、たくさんの指が宙を飛び交う、植物は葉を震わせてその様をせせら笑う、幻影ですよ、そんなことありゃあしませんって、水晶玉に映った、その光景をはるか数千年昔から見続けていたのだろう、車内は身体が丁度すっぽり嵌るくらいの円形に変わってしまい窒息しないのが不思議である、ただ交信だけは執り行われていて、映像が映ったり、機械的な音が聞こえたりはしたが特に応じなかった。
絶命から多元の奥地まで、笑って済まそうとする魂胆、背筋がピンと伸び、狂気的殺戮に及ぶまでの彼方、悪い意味での絶望、頭の端からアンテナが伸び、人道的道徳的に物事を運べない、虫をみなよ、あんた虫をみなよ、自由にしてるよ虫は、縛られた憶測から、手足はバラバラに噛み千切られる、黒いマントにフードに青白い顔、今にもう終わる、見ていなよ、もう今に終わる、機械的な、人、人、人は、互いが互いに、傷付き合い、パタッ、パタッと倒れていく、もう傍観は出来ない、犬が吠える、尻尾を握り、また、尻尾を握り、人、人、人は姿を完全に消すだろう、何処へ行くはずもない、魂は、風で揺れた風鈴の音みたく、静かに消える、全部持っていった、持っていきやがったよ、それは非常に災難なことであったかもしれません、瞬く間に姿を消しました、全くあっけなく、時間にすればほんの数秒程度だったことでしょう、次第にゆっくりと夜は降りてきて、自由は拘束から開放に向かっていきます、誰だ、誰なんだ、群れをつくっていく、小さな群れから、そして、大きな群れへ、天空から地上に降りてきて、そうです、予兆は数年前から起こりました、暗闇、から、科学へ、空間は捻られ、心臓の鼓動は極端に早くなった、分裂が始まった、日常に分裂は進入してきて、見るもの、見るものが主なる、善と悪の二元論ではなく、1人だったわが子は二人、1人だった我が妻は二人、苦悩は始まり、選べばまた二つに増えるので終わりはない、メスを入れて、心を切り開き、最後に自分は片腕だけになったが、意識も意思も残留し、また片腕だけの身体は微動だにしないが、精神は揺れ動く、聴覚も視覚もないが絶対感覚はある、ただ取り残され、二つになった、妻が、子が、電話が、ドアが、バスタブが、我が身が、取り囲まれるのであった、別世界の色事、血みどろの白衣、瞬きをする間に子は産まれ、世界は白く、産まれて2秒で自殺する、運悪く少年期、体感時間およそ48秒、これは列車事故の死体の黒子の数を数える時間と夢見た飛行男のプロペラ機の時間と同じである、さらに青年期は過酷を極める、登山とよく似ているが達成感とやらはまるでない、向こう側の世界は異様だが、簡素化されている、口を開ける、無数の小さな鳥たちが飛び立つ、その中の一羽だけが虹を見る、あとは力尽きて地面に平伏す、町、記憶にある中の唯一の町、時計塔でねじを巻く仕事をしていた、私だけが働いていて時間を進めるのが唯一の仕事で、後は何もなかった、退屈ではあったが現実だと思った、耳を塞ぐ、鮮明に聞こえる風の音、何もかも放り出し没頭する、気味の悪い踊りは、ただ、悲しさだけを伝えている、目に見える男、三輪車、すべてが子供たちの悪夢に起因する、水中に渦を発生させるみたいに、思考の奥底にゆっくりと堕ちていく、嘔吐をもよおす様な苦しさと恍惚感、その虚しさは40女の腹の弛みとよく似ている、潔白を証明しましょう、日の光を浴びて、死に物狂いで、頭の悪いウサギを飼う、88%は正しい、静かな補強手術、わめけども、わめけども、言葉はでてこない、シーツを破り、頭から被り、迷惑にならぬよう蹲っている、灰をかぶった飛行場、色をたしていくと現実感を帯び、裁判所のようになり、色をぬけば精神病院のようになる、なら消してしまえばいい凡て、逆から数えると、子のいない背の高い麒麟、正しく数えると、金槌で砕けた骨の音、揺り動かせ、波が派生するみたく、揺り動かせ、映画館で見た、ブルーフィルムの妊婦の子が欲しいという叫び声、雑居ビルの4Fのビジネスガールのアリス、精神年齢は52歳、容貌は14,5歳、迷惑をかけるなと言われど、迷惑をかけずには生きるまい、20歳を越えればただゴミ拾いをする様な毎日だ、マインドオブヒミコ、若さを保つ女の生贄、貝を叩いて割れば、小さな夢を持っている、か細い血管に注射針を刺して、あいつはもう虫の息だろう、苦境から三里離れれば、膝から下は親指だけで、語ることはなにもない、退化の過程で人間は大変な過ちを犯した、ものをつくるということ、世界をただ食い尽くしていればもう終わっていただろう、鋭利な刃物で傷つけて、鼻水も涙も血も道端の水たまりもさして変わらぬものとなり、正確にはただの毛むくじゃらの犬、人格はまた人格をつくりインチキ屋が多すぎて薄汚れた皮になる
暮れない夜、膝を抱えてただひたすら祈る、ゴミ箱から拾い上げた折れた指を数え、無臭の唾液、汗、が溢れ出し、天地が逆さまに投影された鏡を見つめる、90度でお辞儀をする左右対称の、人、人、人は、こねくりまわされた、パンの生地みたく艶やかで、まるで息をしていない、白目も黒目も判別出来ずに、呆然と立ち尽くしている、傍に転がっている無数の人型は皮膚病患者か、竜皮病患者か、電話線を少しづつ繋いでいく、よりクリアに声は聞こえてきて、只ことではないことが分かる、地下街を歩いていく、整然としただだっ広いこの空間は、白い靄を発生させ包まれていく、途端に息が苦しくなる、胎内にいた頃孤独だった、純粋だった、それはそれで何にも捉われることはなく、ただ鼓動と脈拍だけを感じ、暖かさはこの上ない喜びだった、今この地上から除去されつつある、人、人、人は、脳裏にそのことすら過ることなく、苦しさからの解放を求め、物体、他者を認識することなく、漂っている、脳みそに刺された針の数々は、五感を消し去り、満足不満足所有願望欲求すら何も見出さない、無用の物体であることすらも気付かない、転生した魂は、また生き永らえることを求めることになる、永遠の産物ではないのにも係わらず、空を灰色の雲が覆い尽くし、豪雨が襲ってくる、土や木の葉や海面、アスファルト、を跳ね返し、空気中に漂う、やがてそれらは苔を宿し、胞子が飛び交い、どす黒い緑に覆われる、光の渦の洪水、生命線地上線水脈線、儚い運命だけを辿っていく、消え入りそうな声の数々、子供たちのゆりかご、どうして、ただ、どうしてと微かに漏らす、崖から飛び降りて浮かぶ水死体、腐敗し風船のように膨らむ、割れる音、地響きは世界の凍結と始まりを同時に伝える、螺旋状の階段を登っていく、何に生まれ変わるだろう、身体は痺れるように固まり、内在した心の奥地から、語りかける、最悪の地上の住処、気持ち悪いくらいの無数の手足の数々はライトアップされ不規則な動きを行っている、サイレンが鳴ると止まり食事の時間になる、手足は一斉にそこらを這いずり回り、養分を摂取しようとする、日の光はないから青白い、指が盲目的に欲し掴みかけ、細い血管を発掘する、その繰り返しだ、頭皮が爛れ、毛髪が半分抜け落ちた女は、ただ必死に忘れようと目的もなく街中を歩く、やがて頭上を見上げたとき、いるのは神ではなく昔の男だった、現実は何処からともなく襲いかかってくる、消えよう、このまま消えてしまおう、笑顔は私にとって恐怖でしかない、身震いしながら膝を抱えただ待つだけだ、何も考えまい、コルクを親指で空け飛び交う乾杯の声、ひきつりながら話しに耳を傾ける仕草をし、夜が明けるのをただ待つ、トイレに篭り耳を塞ぎ過ぎるのを待つ、私を掻き立てる、存在がどうしようもなく卑屈にさせる、壁にベトベトに貼りついた羽は、この不甲斐なさを象徴している、溶け込むのは夢でしかない、双眼鏡を覗く、変化は所々で起こっている、有機的な地上の楽園に飛び込む、有益なことは何も起こらないだろう、煉瓦の壁上から透明な雫が落ち暗闇に溶ける、四足歩行の動物たち、身体は透きとおり色々な物が向こう側に見える、七色の光の渦が纏いやがて結晶化する、悲しみの結晶である一例には過ぎないが、奴隷たちが宙を見上げる、痩せこけた頬と褐色の肌、もう何も望むまい、もう何も届かない、手を伸ばせど見える空の妄想ばかりからっぽである、封を開けると一斉に飛び立つ白夜の蓮、シドロモドロで歩きながら深く手を突っ込み、汗は流れ落ち、手はどす黒く変色し、彼方に転生す、電線を辿っていく、やがて捩れた線と線は重なり合い響き、同時多発的に電力を発する、鋼の硬さ、もう幾ら嘆いても戻ることは出来ない、ただここにいる為に、頭は膠着し、羽音が聞こえ、やがて意識は遠のいていくだろう、教示する狂死、音が一音一音独立する優雅さ、まるで溶かした化け物の顔みたいに、火の粉が舞っている、そのひとつを掌に乗せそっと息を吹きかける、計画された火葬、目玉一つ一つが一点を見つめ世界の最期を物語っている、感覚はなくなり行事、圧制からの解放、人、人、人、は声を潜めて、御覧なさい、魂が舞っている、御覧なさい、円熟した果実のように膨れ上がる、命の夢遊、軽蔑し高い塔の上で祈りを捧げる、裂け目から、割れ目から、唐突に漏れてくる、得体の知れないガス、毛細血管を破裂させ、息苦しくお辞儀をしながら日々を呪う、どうにも出来ない数々の事態、予兆、街を歩けば鏡は次々に割れる、駅の公衆トイレの鏡、自宅のバスルームの鏡、ゴミ捨て場に遺棄された鏡台ですらも、自分の爪を見る、どよめきと静けさは調和し、縦にひび割れる、思えば随分と悲しいことが起こったものだ、騒ぎを聞きつけ、縄で括られる、唇は切れ数々の言葉は蝕まれていく、女、男、地上、星雲、宇宙、クレーター、詠歌、腐っていく次々と腐っていく、キャンドルを片手に持ちながら、危ぶまれる不測の事態、汗は浄化し、利潤の追求は神のみぞ知る、儚い墜落の想い、潔白の年月、終ぞ私は浮かばれることはなかった、出稼ぎの労働力支援斡旋、大陸を二つに割ろう、粉塵が飛び散る浮遊力、目は黄色い、人、人、人、軽々とあしらう、疫病、顔面が覆われるほどのマスクを身につけ、節々にガードのサインを出す、灰色だった、歩行速度はスローモーションに、一枚、一枚が独立した写真みたいに、止まっている、会話を始めようものなら嘲笑どころか、聞き耳をたてることなく、静かに終末を迎える、それは悲しいことであるか比較対象が想起出来ないのであるから永久不明の謎である、全く苦にせず物を払い除ける様に、命をひとつずつ消していく単純明瞭な、作業、人、人、人、の願望、情熱、愚かさ、過去は一掃する、思い出せば哀れみの目で追われることになる、蒼白した氷河期、瓦礫の下で闊歩する人、人、人、賢明に脈を数える、一定のリズムで悪魔を巡回させる、サラバサラバ、どうして皺くちゃの笑顔で自分を卑下してしまうことだろう、それは正しく言うなら自己存在証明、分子と分母の教示から、お辞儀の角度、果ては線香のあげ方まで凡ては儀礼化されている、生き易いと同時に柵に囲まれた家畜と同等かまたはそれ以下、無能のレッテルはあらゆる角度から襲ってくる、幸いキチガイじみた奴隷制度により考えることは放棄される、ヨレヨレの化け物ばかりだ、蝉の抜け殻粉々に砕けていく、気鋭な愚か者、食物を食す、カイワレ大根に虫が湧く、四次元鏡に囲まれた私はふと思慮に耽り鑑みる、過去の化け物を鑑みる、青い浮遊したタイルの階段を登っていき、真っ白な人型の模型に出会う、足首の間接が鈍く鳴り、地下の水脈を辿り、飢えた魚の餌になる、殺してみるか老婆よ、血は滑るのだ、本当によく滑るのだ、全然不思議なんかじゃありませんよ、よく見て御覧なさい、泥で汚れた手足で溢れかえっている、貴方だって例外じゃございません、節目がちに歩けば必ず災難に遭います、杞憂じゃないですよ、ポケットの中のコールタール、毛細、自動注射器、吸い上げ抹殺される、血痕が飛んだ赤い影、駆逐される者と蹂躙する者、中間地点はほぼ存在しない、荒れくれた砂漠のように無機質で期待させる美意識、決着の時は近い、鑢で擦り磨きをかける生命、人、人、人、は口を半開きに開けて片輪者のように穏やかで、毒々しさは微塵も感じない、水槽の表面に張付いた海洋生物、優雅に個々を尊重している、触覚は伸び、あらゆる物事を蹂躙する予感、山林の腐葉土は産む、奇特な新たなるものを、培養して取り返しはつく筈もないだろう、どれだけの恐怖であったことだろうか、規則は境目と境目を明確に位置づけ自由を奪う、その狭まった枠の中でどう価値を見出していくかだ、あるはずもないものを、どうして生まれては死ぬのが定義されているのだろう、何故死を意識するのだろう、同時に生を意識する瞬間は余りに少ない、呪われた地上の圧縮物、動作も呼吸も、あからさまに否定される、天からの叫びにより一蹴され声さえ喉に届かない、私は宇宙にあるべきものを持ち帰ることで禁じての錬金術に酷似した、金星の汚染濃度、浄土水流、哀しきことに小石ほどの軽さで労働と言う意思はまるでない、冷めている人形の星月を、相似の如き数学的論拠、星を掴んで円を描く、もう誰にも届かない黄金色の夜、どうせなら帰りたいと哀願すべきであった、虚栄心から卑屈になれなかった
分断されていく個人の悦楽、狂信的世知論から弁明される予感、津波に巻き込まれて渦の中心にいる、影響はさほど感じない、寧ろその冷たさは心地よく研ぎ澄まされる、捻くれた考えなど持つのは止めよう、新しく脳を改竄し小気味良い心地が訪れる、極楽の転生の美貌、よりクリアに、より魍魎に、蛇口は栓を開きっぱなしで、水流、シーツの染みを擦る、混じり合い、漸落は活性化する、けものみち、とおりゃんせとおりゃんせ、爆発は枯渇と共に息を潜める、ある空間の、ある状況での、ある出来事、序列化された、論理展開された予定調和、意気揚々と手をあげハキハキと意見する、シュチュエーションno13956667666 「私は常々考えておりました、人と人とが交じり合うこと、即ち、交流を絶ち、孤独になりて精神を高め、高揚したいのであります。人それぞれ、千差万別、独自の哲学を持っていると考えております、集団生活は貫き通すことが困難であります、果たしてそれを曲げていいものであろうか、生きたいように生きる、国家から解放され、責は個人に帰結する個人主義を熱望し、運動に参加しておりました、然し、運動も集団であります、個人で革命を起こすことは不可能です、矛盾ではありませんか、頭を悩ませ、枕を濡らし、考えることを放棄し、奴隷なり、生き易い様に生きる為に、今に至っております」それは君が孤独だからだ、意識せずとも孤独だよ、立派に孤独な人間をやっている、孤独、孤独、私が・・・・・・孤独の、人、人、人、どうしようもなく呼吸をし、どうしようもなく足並みを揃える、益々孤独に苛まれる、旗を揚げ宣言せずとも、あなたがたは立派に孤独を全うしている、苦しいのか、そうではない、認めなければ苦しいはずはない、骨格だけの私たちの存在は、創世記、声帯すらなく、気付けば贅肉を蓄え、異常なまでに利便を追求した、船乗りは未知への探求に野望を見出し、女たちは、傍目から見守り退屈からの解放をひたすら待ち望んだ、悲しいわけはない、願望がある限り不滅に回り続ける、殺してやろうか、ああー、殺してやろうか、背面から首を絞められ卒倒する、暗闇に紛れ込んだ私たちは見るからに貧相で滑稽であった、物乞いをせずにはいられないほど惨めででもそれがある種真実であった、人は語りかける憂鬱と言うナノ本性を掻き立てる、遺言、涙せセラグ遺言、冒頭からそれは読みあげることすらも苦痛で、そっと耳元に囁いて録音した、中間点、意識せずともあなたは何らかの中間点に立在している、不衛生な下顎も切り取ってしまえ、千切られた舌はナメクジみたいに上下運動を永遠に繰り返し語る言葉は「あかさたな」当てはまらない、読解幻聴、不明瞭な、紳士それでも紳士だろう、一体化する、同一のものと認識し、受容していくと共に、かなり楽に生きられる、動揺して罪を逃れるが、振り被さって来るのは時間の問題だもはや、足掻いているのもかなり無意味に等しい、競争、熟れた琵琶の実が地面に落ちた瞬間からの人類の、すぐさま駆け出して勝敗を繰り返し、自己満足の数だけ死を早める、ムカデを素手で捕まえるのは優秀であった、魚の骨まで残さず食べるのもまた優秀だった、葉を摘み取り最初に茹でて食べたのは病人だったやわらかいものが食べたいという心理、危険に身を投じるのもまた良し、開発改良を繰り返し、またスグサマ嘔吐する、
泥棒の手の甲に印された不明瞭な斑点、同一視し選別し見極める哀楽、やはり鮫の歯はギザギザで鋭かった、いつしか恐怖はなくなった、歯形を念入りに手入れをし役立つときを待っている、目と目を合わせ、黄色い蟷螂羽を広げ威嚇された一つ目の仲間口は半開きで何が起こったのか認識しないまま衰弱し倒れ霊魂を遺す、霊魂即ち受信されるべき星からの音色、言語化不可能でただずっしりと重たい、拡大鏡に映せばうっすらと煙が見える、昨日燃えた古い雑居ビルの鉄筋に手垢がのこっている、陥没した頭蓋骨は左脳と右脳をごちゃ混ぜにし原因は確信に近づきすぎたことだろう、毛を刈るのも歯を磨かせるのも身体を洗うのも私の仕事です、毛髪と共に宇宙は、どうせラクダの背中に乗る、どうせ空虚から何がしかの確証がある、反映され反響される海、動物たちは念入りに爪を磨ぎ、襲いかかるのをただ待っている、巨人の住処あの三角山の天辺にある、自堕落に戯れる、言葉の数々、煩いだけで何があるのか、過ちはたちどころに補正され見えなくなるのは目の錯覚と言うより甘受するべきもの、自己統一の甘さ、骨格の甘さ、飛行機の右翼の傾きは海岸線をめまぐるしいスピードで走っていき、潮風、睫毛を全部切ってやろうと思った、遠くにぼやけて何があるか影は霧のように分散していく、きっと分からないのはお前ではなく根を持つ生命体だからだ、ルールは実業化された個人を支え、考えることをなくす、砂を一頻り、踵で蹴る、水圧溝の脇のヘドロの中に埋もれた訓示、領土の侵入を妨げる堕ち果てた城壁、灰色のロッカーの中の決して取り出せない苦い排泄物、精霊を虐げた幼稚な軍人は刀を逆さに持って腹部に突き刺す、もう還れない5秒前には鼻歌を歌って、コカコーラの空き缶を蹴っていたはずなのに、別にアリもしないものを求めて躍起になり、黒ずくめになり、ただのガラクタどまり、火葬した骨には何もなく、笛の音色が微かに耳に残るだけでやがて忘れ去られていくだろう
汚く耄碌し腐敗した背中の在処、水色の屍の寝言、逆説的に物事はまわっていく、原始では小高い支那人が木の実を割り、甘い汁に誘われて集まっていく、目のやり場に困り、片足でびっこをひきながら暗い小道を歩く、まちのひかりが目の焦点を狂わせてそれは思考の象徴の様に錯覚する、頭の隅々を飛び回り、記憶は歪んで傍にいるものの色はぼんやりと輝きだす、あなたの耳にそっと小声で何かを指令し、あなたは武器を手に取り凶暴になるか、あるいはまるで口も利けないくらい大人しくなる、好きでやっているわけじゃないこんなこと、門番が言った、草の根を皿洗いと洗濯のしすぎでカサカサになった腕で引っこ抜き未来を見ようとする、色褪せてしまった下らない愚かなあなたの肖像、背後から肩を叩かれて、見た瞬間に卒倒するだろう、ジワジワと受け入れていかなければ、殴り殺すか、虐めぬくか、死ぬしかない死ぬしかない、螺旋状に空の上まで続く階段に、ゆっくりと呼吸を繰り返しながら、紫色に変色して、笑い転げる、神々の象徴の目的、祈りを捧げる事、矮小さを忘れようと試みること、義務と規則を身体に染み付かせること(家族を大事にしようと義務づける…)、連帯感(仲間 company)を持つこと、涙を流すこと(惨めにならず晴れやかに流すことが出来る効力がある)、知性を取り戻すと錯覚させること、特異な存在であると優越感に浸れること、卑屈になることが習慣化される為に命令、足枷、を科せられることがそれほど違和感なく許容できること、神仏の存在を信じることで未来や死後を根づかせることで奴隷の大量生産を推進できるということ、これらはすべて過ちで本質的なものはなにもない、空気中に感染させるウイルスのように至る所に蔓延っている、とんだ体たらく、真実は、何であろう…………..衝突と戦を繰り返し、汗は血みどろと共に垂れ流され、草の穂は風に揺られ、傍にいるのは誰、あなた?わたし?記憶違い?わからない?掻き回されて、これは手足、これは昔読んだ本の1ページ、これは殴りつけた壁のコンクリート、これは認識すればあなた自身、これはわたし自身です、こんなに醜いわたし自身です、もう何も迷うことなく、捨てて、ゆっくりと海の潮流にゆられて、ゆりかごの中で眠る、気付くと1秒は一日にもなり得るし1年にも成り得る、鼓動と潮流のハーモニー、噛み締めてそっと眠る、屈折した精神はたちどころに透明になり、受け入れるわたし自身を、武器を持て!!言葉を持て!!恐ろしい速さで城壁をよじ登り権力者の首を跳ね飛ばすのだ、沸々と湧き上がる恍惚感と生命エネルギーは全身に駆け巡り、生まれて間近の赤子だった頃のような記憶を思い出す、友人に喜んで報告する、人間だ、紛れもなくわたしは根っからの人間である
受話器から聞こえるあなたの言葉のすべていとおし、蝉の抜け殻拾い集めて夏の終わりを感じる、影はまぼろし夕暮れは電信柱の上の蜘蛛の巣、透き通って微笑が見える、冷たい微笑凍え頬の皮は剥き出し...youarerror,error,error,error,errorororororororororororororoerror...君はまぼろしを見ただろう、友人たちのまぼろしをみただろう、跳ね飛ばす球状の何かを、回転する、水辺の奔流と微生物、聖なる矢を地上から直角に放ち、君のまわりの愚かなものだけが残骸となる、透明なゼリーみたいな物体が波打ち際の岩に張りつきそれぞれが通信している、膨大な数に繁殖し、次世代への交代を待っている、飛び抜けた知性を持ち、数万年もの時の中最も偉大であった主は、やがて群れごと地上への大規模な移動を始める、塵と埃から空気感染し、動物たちは狂喜し踊り狂う、北西に向かうカモシカ、糞からの培養菌、北東に向かうオオカミ、牙は酸に溶かされて、南に向かうゾウ、激しい風と雷の音、漣、縮小化された世界、あまりに巨大であるものは許容されず、彷徨うばかり。指令される、粉々に壊してしまえ、線は砕かれ、地響き地割れ、ガタガタ震えだす、恐怖のあまりではない、それが快感であるから。濁流、水圧で押し潰される、地上?星?神々の住処?
暴力は慣習を凌駕する、枯葉の山に佇む針金の人型たち、雑草を永遠に咀嚼するかの様に、意義、目的、なぞ知るわけもない、かたや半分になった唇は奇妙な苦い汁を吐き続ける、伝えるべき、何か何か何か、圧倒するべき暗い下部の地下室の漂うオーラから感じる何か、冴えない顔をした親に産み落とされ地下道で残飯を漁る混血児の眼差しから溢れる何か、クレオパトラの透き通った血管を凝視し、きっと君は、太陽の黒点を指差して熱を身体から奪われ、半分が狂気で構成され、もう半分は麻痺している、ライ病患者たちは瓦礫の山を漁り、磨耗した肉体を求め、子供たちは日陰でただ地面にうつ伏せになり時が過ぎるのを待つ、もうすぐすべてなくなってしまうだろうから、ある土地が、ある建物が、ある空間が、実際軽蔑していた節はある、偽善で塗り固められた教育に飽き飽きしていたし、運動などして無駄に疲れるのも馬鹿馬鹿しい、かといって表立って反抗するのではその存在を認めたことになってしまう、それ自体を意識から消してしまうことが最良の選択だった、子供たちは成長を放棄することで辛うじて自分たちのテリトリーを守っていたのだ、ピアノの音色の様なか細い声が辺りに響き、瓦礫の下に埋まった人、人、人は互いに互いを認識することなくそのまま一生を終える、やがて声は消え去り、身体から放出された言霊が辺りを浮遊する、行方は知れず、永遠に彷徨するだろう、怖いものなど何もない、わたしたちは永遠に懺悔の日々を繰り返すことになるが現世で滅びた歴史などほんの瞬間的なものでしかなく果てしなく循環する世代交代は今に始まり背中を丸ごと食われる羽目になるそれまで笑い転げていれば良いある人により憎しみを知りある人により愛情を知りある人により恐れを知る極めて個人的なものに過ぎなくともそれらが歴史を絶えずつくっていく物語はありとあらゆるところに溢れているそこに優劣などなく善悪などなくただ事実そのものがある、瞬間、瞬間のそれぞれの事実が垂直にただ浮遊している、事実は時の経過と共にやがて人、人、人の共通した記憶から薄れていき、そのうち死そのものが見えてくる、個人的な死あるいは集団的な死、果ては人間そのものの死である、一瞬で味わうあなただけのもの悲しさをあなただけの執念をあなただけの欲望を階層化された記憶の渦の中で、下らないすべて下らないときっと思うが、変えることなど原理的に不可能であるから仕方ない、世の末は時の始まりと同時に見えている、夢で見た、色は全くなかった、帰り道、足元だけを見て、家に帰る、台所、濡れた床、人に会えばお辞儀をする、儀式、すべてがままごと分かりきっている、抽象化された平和、大声で怒鳴る大人たち、暴力はあらゆるところに蔓延り欺瞞だらけで、それに気付くことなくごく普通に足並みを揃える、激しい音を立てて頭も顔面も歪む、まっすぐ帰ろう、何も考えずにあるべきところにまっすぐ帰ろう
傷つき、疲れ果て、時間を浪費するだけの陶酔感、完全に失敗している、生まれながらに背負った失敗の烙印がここにあるのがお前らに見えるだろうか、胎内で暴れ回り母親の腹を突き破ってやれば良かった…血を吐き忌み子だと頬を叩かれたのがおぼろげに記憶されている、左様、因縁は何世代にも渡って受け継がれるのだ、脆く儚く命の細いコードは既に最初から脱線している、舵をとるのが手先の震えた不器用な酔っ払いなので、あからさまに気の赴くままに進むだけで、何も成果など残せない、白旗宣言は際限なく行っているのに、まだ追い詰めるか鬼畜の酔っ払いめ!!!!愚弄、鎖国している鉄錠網で身体は縛られている、身動きなどとれるわけもない、宗教に寄り縋ることで、人、人、人、はどうにか異次元に偏ることなく、パラノイアックな頭痛の病魔に冒されることもなく、地に直立して賛歌を詠うことが出来た、それはいわば哀しき奇人たちの祀りと言えよう、さあ、踊れ、踊り狂え、今晩突風に煽られてもどうにかこうにか火の粉を消さずに、尖った神経を逆撫で、あなたは綺麗に酔い痴れて、白衣を纏い、錯乱し、燃え上がった衣は空中に浮かぶ、頭上の笠の引っかき傷を背中に遺し、細い足が地べたに転がる、雲の上から沢山の化け物たちがやってくる、胃、腸、内臓・・気管は凡て浚われて、器官なき肉体、優美な肉体、そこにあるべき肉体、白い肌の皮は衣に重なり、風に漂う、精神はいずこへ向かう、脳の破壊と共に活動は停止する、ネジで巻かれた機械人形、森林のホトトギスの声は死者たちの賛美歌であろうか、精神は洗われたのだ、憂鬱と戦慄の詩において、もう過去の悪徳に苦しむこともなかろう、愚かなる結晶よ、人間よ、白い霧に覆われてまどろみの中あなたは夢を見る、刑場、処罰を迎える囚人たちの目はもはや一点の曇りもなく、抵抗することはない、頭蓋骨が次々と金槌で割られ、民衆はその様を見て歓声が沸く、死者たちの末裔、アリストテレスに始まりフーコーに帰結する、囚人たちの歯が飛び散って、その歯を民衆が拾い集める、勇猛である勲章として、襟を立て背筋を伸ばし敬礼して英雄は刑場を去る、英雄は幾万の悪夢を見ることをまだ知らない、シーツはベッドから剥ぎ取られて、身体の浮遊感、消えろ、殺人者に対する怨念よ、消えろ、隣で寝ている太った妻よ、哀しげに反響する、死者たちの声が、洞窟の中で、軋む、死者たちの骨と肉片が、死者たちに干渉してはならない、死者たちを名誉づけてはならない、死者たちの思い出を改竄してはならない、死者たちのことを語るとき最善の礼儀を尽くさなくてはならない、死者たちはすべて知っている、それゆえあなたのことも、周りを取り囲むすべてを死者たちは知っている、悪夢が現実となるとき、英雄はこの世のものとは思えない雄たけびをあげ、苦しみ悶え、転げまわり死ぬだろう、英雄など幻想にすぎない、脆いただの人間だ、英雄は千の悲しみと憎しみを背負っている、英雄が意気揚々と演説を行うと同時に死者たちは集う、日に日に痩せ細り、身動きが取れなくなった時、英雄は英雄でないことを知る
眩い共犯者、漆黒の闇から姿を現し、錆びた銅像の前で壊れた傘を片手で高く上げ、踊る、血管が身震いする、低所得者の住む高層アパートからビールの空き缶が投げられる、太股はやわらに汗ばみ踵をさらに高く上げる、磁石に吸い寄せられる様に、人、人、人、は地上の番人を待ち望んだ、今すぐにでも壊れてしまいそうな神経で見守る、背凭れの椅子から悪魔が蠢き、呪いの言葉の数々を吐く、気味の悪い笛の音、羽根が捥げた蝶の群れ、ミシンで布を織る老婆たち、怪奇現象は波紋のように世界に向けて広がっていった、3頭身の子供はすべて片腕がなく半身が栄養失調で薄汚い発疹で包まれ生まれて即座に道路脇に捨てられた、飢えて仕事に炙れた工員たちはヤニで汚れた歯で道路脇から拾いお構いなしに鍋で煮て子供を食す、胃が爛れて嘔吐を繰り返す様になり、標準の80000倍のスピードで様々な寄生虫が発見された、もはや消滅は近いだろうとノイズだらけのテレビの中で科学者が、長年の衛生観念による妄想から、自ら身体に火をつける多くの自殺者たち、半分気を失いつつ腐った魚の骨をしゃぶり続ける青年たちの行進、虱だらけの義足の男同士による雑踏での喧嘩、毛髪の半分が抜け落ちた女たちは進んで身体を捧げ、知識のない子供たちは注射器で麻酔薬を過剰投与した、完全に麻痺している、世界中は大変なことになる、預言者たちは未来に救いを求め神の子の再来を噂し、身体能力の高いものたちは、脱走を試みたが半分は湖畔の上で溺死した、もう半分はあらゆる島々でそれぞれのコミューンを形成したが、殆どが梅毒に脳味噌を冒され、砂浜で手製の槍を持ち殺し合った、劣等遺伝子の蔓延、言語は言語の形をもはや保てず、明確な単純行動においてのみ通用する、食事、睡眠、性交、それだけ、知的階級の貧弱さは周知されている通り、即座に地上から排他された、君がいなくなったとき、私は幽閉された建物の便器の隙間から君に対する思い出を語った、食卓が懐かしい、長い髪が懐かしい、緑の芝が懐かしい、微笑が懐かしい、バスタブが懐かしい、手の温もりが懐かしい、道路工事の騒音さえ人ごみの鬱陶しさでさえ排気ガスの臭いさえも懐かしい、それらは消滅してしまった、我等が認識する人間が人間であるゆえの当たり前の生活など糞食らえと神は申すのだから
快楽を追求し続けた猛者たちは、地下に居住地を築き、人類に対する獰猛な悪魔、ウイルスの蔓延を阻止しようとした、ハイエナが腐肉を求める嗅覚の様に、多種多様な、人、人、人、が地下に亡命した、疲労困憊精神薄弱、居住スペースのあまりの少なさ、密室的悪夢、もはやエレベーターの中の巨人像、金庫の中の野鼠、日照られたバスケットの中の流氷、ストレスの増大著しく、小競り合いは免れまい、こころよい者同士が徒党を組み、白線で領地を区切る、酸素濃度の低下、やがて無駄な争いごとを避け、皆暗闇の中妄想に暮れる日々を享楽し、夢を見ることは過去の檻の中、生活改善、老人の名誉、博覧会の論文発表、バーでの下らぬたれごと、電子機器、ペディキュアの爪・・・そして太陽は?太陽はどうしている?・・・平均体感温度55度、めくるめく死の世界、静かに時をゆっくりと刻む、騒音、雑音なくとても静かな地上、乾いた空気、けものたち、昆虫たち、微生物たち、植物たち・・・はそれぞれ種の保存の為に、進化を遂げつつあり、あるものは滅び、あるものは生存する、極めて単純明快な自然摂理、時の概念はいずこへ、人、人、人、はごくわずかな身体の動かぬ者たちが生存し、必要最小限の心拍を繰り返す、聴覚、視覚、嗅覚はすべて失われ、他者のない世界へと幽閉された、自己のみが形成する世界、何もかもが許容され、億劫なことはない、即ち自己同一性異次元は望む限り底なしに思いのまま繰り返され、摩擦を拒むものは草木の生い茂ったのどかな自然的自己同一性異次元を、家族との団欒を好むものはミクロファミリア的自己同一性異次元を・・・飽きることない、事物の実体化は勿論のこと、精神そのものすら無限に形成し、人、人、人、は永遠に終わりなきパズルを組み立て続け、意識は恐るべきことに不滅である、肉体は腐れ果てても、未だ繰り返す、完璧主義者たちの愚かな欲の底なし沼で、足掻き続ける、破滅することがないのだから、あなたはあなたの望むままに肉体と精神、それらを取り囲む対象物をつくりあげ、あなたは次第にあなたとそれらのものが鬱陶しくなり、消滅させ、そしてあなたは再び新たなあなたをつくる、素晴らしく退屈で権威的で傲慢に繰り返される反復作業、だがあなたはそれに気付くことは有り得ない、あなたを形成したのもまたあなたであるから
邪心抱き、識別されていく過去の亡者の心音によって、訣別か、大望か、容赦なく襲い掛かる数々の、あなたの手によって、あなたの決断によって、つまりあなたが見た「そのもの」によって、丸い目に映る虚像に揺り動かされる、万理は果てしなく断続する望郷の念慮、引き裂かれた魔物たちの策略によって、静かな森は、静かな海は、静かな丘は、観点を変えれば忽ち獰猛になるということを、道行く人々は宗教家の手中に収められ、貧弱で、日射を浴びれば干乾びる、現実に即しない、計算され尽くした城跡、世界が滅びるその観劇をあなたはその目で子供のように見つめ、溜息ひとつ溢さず、ただ項垂れる、希望も絶望もなく、虚無に逃げれば過去の雨を思い出す、使い古した口紅の匂いが鼻につく、暗黒の祭壇、ざわめき声が、どこからともなく聞こえて、過去の出来事の断片が、とても耳障り、影は大きくなったり小さくなったりする、指は芋虫の様で醜い、蝕まれた楽園、相思相愛、真っ白な肌の青年がコーヒー豆を轢いている、無機質なその音ただ愛おしく、目玉焼きとハムの焼ける匂い、人工衛星から直角に見下ろす、低迷したり高速に回転したり、一体きみらは何がしたいのだ、子作り・・お金儲け・・来世に備えての肉体改造・・その逞しさ、聞けばおおよそ意味もなくあくせく動き回り、誰かに命令されている様に躍起になり、命は限られているというのに、あと少し、聴診器で嗅ぎ回され、夢遊病だ、末期癌だ、結核だ、精神疾患だ、と何が望みなのだと問われ、病院のベンチから建物の屋上を見上げると、「あの時の自分」が見下ろしていて、目が合った瞬間恐怖に駆られた、身震いして点滴を澱粉からアルコールに変えて外に飛び出し投与しながら歩く、足元覚束なく不整脈をイヤホーンに繋げある音楽として楽しむ、ボトルを頼むと同級生がいて、自分と大して違わぬ人生だと笑う、われもさようと思い笑う、この乾いた笑いをあの時の自分は予期していたであろうか、あの入り口に行こうと指差し手を引っ張られ、抵抗する余力なくただ従うままについて行く、星雲の煌めき、拡大解釈の末期、こんなにも小さい存在だったという事実に今更ながら正直驚く、酒でも飲まなやってられんなと振り向くと、同級生面影なく、重力なき空間にて顔のパーツがバラバラに漂っている、口のパーツが語りかける、恐れを知らずにいたら何も変わらずにいれた、と、声届かぬまま青の渦の中に消えていく、薄い青の世界、塵の恒河沙という数の単位、まどろみの中ゆっくりと肉体は溶けていく、思考、精神、身体は洗われまた現世なる者に向けて旅立っていくだろう、時の壁を越えて、地軸を揺らして、彩色迸り、美醜の形作り、錯乱の彼方、脳みその皺、再び全能者の手中へ
無職、無職、無職の殿様気取りだ!やってらんねえ。貯金もパーだ、こんなことならラオスで引っかけたベトコン女と結婚しとくんだった、「あなたは映画俳優みたいね・・」とか言って甘く囁く、今時こんな間抜けな阿呆はいやしねえ、洒落てるレストランの娘だった、年齢は25歳だった、顔も捨てたもんじゃなかった、スタイルも良かった、しくじらなきゃ今頃パトロンの夢芝居だ、左団扇だ、御大臣様だよ、畜生め。
つい先月の話だよ、お嬢さん、二人で散歩に行って、メコン川を見ながら、カクテルとか飲んで
娘は俺に足を絡ましてきたり、胸をこれみよがしに見せびらかしたり、でも、てんで、モノはやる気がおきねえ、なんせゴールデントライアングルだ、常に足元ふらついてるんだよ、役に立ちはしねえ、冷めきってんだ、色気づいてる猿にしか見えなかった、そこが駄目なとこなんだ、
幽霊銃弾
朝露と共に嘔吐し、書物に蠢く蛆どもに目を血走らせ、他人の前でマスを掻き、中傷されることも去ることながら、殆ど一文なしになってしまいました。かと言って映像の仕事は全くする気になれません、糞が右から左に移動するのをただ記録することに何の意味があるでしょうか?馬鹿馬鹿しいにも程があります。「哲学を持たざる」人間で世は溢れ返っておりますが、彼らと議論しても私にはまるで意味がないことが分かっています。彼らが考えていることが私には手に取る様に鮮明であり、パンツの裏生地に書いてあることは「私に得があるか?私を有名にしてくれるか?私の自意識を理解してくれるか?私にお金を稼がせてくれるか?・・・」要するに「哲学を持たざる」人間と分かち合うものは何もないのです。そのすべてに唾を吐きかけてきました、本来なら国が金をくれても当然だと思うのですが、それどころかパンの一欠けらすらも与えてくれず、ただ邪魔であるとただ詰るばかりです。社会の阿片を教育や賃金という大義名分のもとで蔓延することに躍起になっており、私にとってはそれが毒物に過ぎませんから、生きることは自分の肉を切り売りすることとさして変わらぬこととなるのです。この呪いのネットワークの効能でミクロ権力が乱立し、ほぼ真実なる情報は何処にも見当たらない昨今、労働することは低俗で野蛮な蛮人であり嘘つきの害虫になることと同義です。そういうわけで、私は常に頭にきているわけです。街を歩けばそこいらじゅうで穢れが目につきます、他人の欲をかっさらうことしか考えていないわけです、どう考えても有り得ないことが普通に有り得ていることが不気味で仕方ありません。これが呪いと言わずして何と言えましょうか?そんな輩が私に頭がオカシイなどと言う権利がありますでしょうか?全く考えられませんね、常に憎悪、憎悪が空間に浮遊しています、蹴っ飛ばしてやりたいのですが、根本的な解決になりませんし、闘わずして呪いの土地と隔離されることは避けねばなりません、私も辛うじてまだ「社会的な動物」であるわけです。いい加減に忘却することはお止めになったらどうですか?忘れることで自惚れを正当化するのはみっともないですよ。家畜をトラックの荷台に積んで、所有する者が一方的に値段をつけ、檻なき監獄に放たれているのです、無能の病人どもがうようよと汚物を食い散らかしている!病人どもが世を牛耳る、どういうわけだか、常に権力が真実であると見做されるわけです、これはいつの時代も変わりません、ただ隠す技術が進歩しているだけに過ぎません、全くいつの時代も常にくそったれです。モノを所有した瞬間に人は組織化され、はみだし者は秩序と言う名の通過儀礼において社会死刑執行人どもに裁かれるのです、我々は見えざるカーテンを銃弾で突き破らなければならないのです、肥えた豚の目玉に串を突き刺し、価値ある千里眼を埋め込まねばなりません。馬鹿げている、全く馬鹿げているが、事実です。漸く私は半年前から取り掛かっていた仕事を完成させつつあります、これは呪いの土地を焼き尽くす為の理論であり、散文詩であり、哲学であり、戦術書であり、芸術書であり、糞溜めでもあります。ただこの書物の有用性は証明されないでしょう、私が社会死刑執行人どもにカマを掘られるだけです、それでも責任放棄は出来ないのです。取り敢えず書き上げて、恐らく来月ぐらいからそれを今後の活動の指針として暴れます。赤茶けた亡霊が泳ぐプールの中からおおくりしました。ごきげんよう。
知ったのはもう随分前のことにはなるだろうか?宙を地に還す為にもね。御覧の有様だよ!ひでえ饐えた臭いだ!焼けつくタイヤが焦げた様なにおいだ!まったくひでえ!・・特に忸怩たる態度ではおらず、いつもの様に路上で気どってやがるのだから。もう、とっとと殺し屋の的に俺はなりたいわけだ、的は向こうのほうから少しずつやってくるのには気付いているが、早々簡単には手に入らねえみたいだ!なあ兵隊さんよ!隊列位置に倣え!さあ早くその見せかけの銃で頭をぶっ放してくれ!どうせくたばっちまうんだ構いやしねえ!幼少期・・・何の血痕?・・・時は止まっていると思っている?馬鹿な!止まっているのは貴様だけだ!変化のないものが優れている?ありもしねえのに?てんで冴えねえ泣き虫の行進!甘ったれの蟻キチガイどもだ!要はヨハネの時代からアルトーの時代を経て我々の時代に至るまで何が変わっているかと言うと、より「呪い」が近くで見えるかどうかということだけだった。近眼か老眼かの違いのようなもの。全くそれだけ呆れ果てる!その呪いとは人が物を所有した段階から始まり、言語はお遊び半分に切り離され、領地で遊泳し、意識下でコントロール出来ると自惚れ、人々は実体を無闇に増やし、自己と他者という極めて主観的であり、曖昧模糊とした、全くイメージにすぎないご大層な関係をつくりだした。大きなものから小さなものへと、大きな権力から小さな権力へと、大きな少数の実体から小さな不特定多数への実体へと、時代が進行していくに辺り、複雑に組織化され、それがどれほど危惧すべきであることか?・・・ととうの昔に記者たち(よく見る亡霊のジャーナリストのことでは勿論ない。)は語っていた。真理は埋没する、多数の屍が覆い被さることによって!いずれにせよその呪いから脱却するのは到底不可能であり、「呪い」とは古くは言葉そのもので始まり、メディアが発する虚偽のミクロ権力の乱立や微々たる情報の害虫のことであり、世界を橋掛ける巨大なひとつの脳のことでもあり・・・・・・・・・・・・・・・・ああ・・・糞食らえ・・ああ糞食らいやがれ!そういうわけで、芸術もくだらないということを俺は知っている、芸術でどうなるものでもない、疎ましい害悪にすぎないと発覚しより鮮明に見えるだけだ、どれもこれもが予兆なく飛び込んでくる!鏡に映ったひでえ虚像に今日もまた目くばせしてまた嫌なにおいがしてくる、どいつの糞だ?それすらも分かりはしねえのか!おお、到底食えやしねえ脳、あるまじき脳、鬱陶しい消えちまえ、鼻を殺いでしまうべきだろうか兄弟?鼻を殺ぐにはどうすればいい兄弟?
泥川の中でアンプルを探しだしひとさしの純血を注入する為には。
同時に芸術しかないことも知っている。
泥川の中でアンプルを探しだしひとさしの純血を注入する為には。
同時に芸術しかないことも知っている。
e2047(一部抜粋)
確かに純粋には違いはなかった、目を輝かせてモダンなダンスパーティーでシャンペンをご婦人方と飲んだ、ポケットに研磨された宝石を忍ばせて誰にも見つからないように手で覆い隠して、死者たちは急ぐ、到底待ってはくれずに、いつも置いてきぼりにされて、死者たちは忙しい、草原の向こうで正体は光の渦でぼやけて、目は霞む、君たちは何処を見ていた?同じ空を見ていなかった?確かに俺たちは一時期接触していた、君たちは髪の毛を部屋中に撒き散らして、痕跡だけを遺して、また何処かへ行ってしまう、催眠術にかかったように隔意の空間で空虚に一人力なく吠える、既成の事物すべてを全否定するこの脳内麻薬の暴君の無謀さに君たちは呆れているだろうか?俺の無駄な足掻きを盗み見て笑っているのではないだろうか?俺にだって分かっているさ、でももう麻痺の日々からは足を洗った、現実が確かにそこにあるからだ、君たちの過去も確かにそうであったように、今でも君たちの血反吐を時折目にすることがある、それは駅の改札であったり、横断歩道の白線であったり、神社の境内であったりもする、君らの消せない匂いを感じるからだ、威嚇し、発狂し、最期まで闘った戦友たちは当然の様に存在の痕跡を遺した、とりとめのない空気の中で写真のフィルムのように切り取られたあの光景を消せやしない、俺は君たちを心底愛している、過去の呪われた先駆者たちも同様に愛している、彼らの肉体から放たれる魂の響きが唯一の真理であること、それは彼らだけが所有し得るスタイルであり、新たな歴史の誕生という激動が彼らを葬り去ってしまう前に、彼らの真理を早急に証明しなければならない、これは最も価値を置くべき急務である、何故ならそこにしか現実は有り得ないからである、既成の事物を凡て蔑ろにし、軽蔑し、徹底的に塵ひとつ残さず掻き消す、孤立無援の白城を建立し、システムの凡てが無意味極まりなく、個人を排他する由々しき害悪であることを有象無象に伝達する、疎ましい害虫どもから嘔吐される酸は存在意義を模造し、個人を駆逐し、麻痺させ、何者かであることが重要な縦社会の虚像を生み出し、その見えざるカーテンの中で人形劇をしているに過ぎない、何者かが何者かを操り、その何者かはまた別の何者かを操る、この負の復讐劇は極めて無計画で無謀であり地軸そのものを少しずつずらし摂理は絶えず蝕まれ続けている、それがどれほどのことであるか、この膨大な繋がりの系統は危機的状況にある、操る者、操られる者は、それぞれ有限的であり、やがてその対象を失くすか或いは性格的に遺伝的に環境的に劣等を受け継がれた者は社会で確たる地位を築くことが出来ずに、そのある種の欲求不満から個人それぞれが独立した虚像の楽園(自己同一性異次元)を生み、意識、記憶、感情、その他自己を形成するありとあらゆる者は、それぞれ分裂化し、湾曲し、やがて膨大な狂気の坩堝として世界に君臨するだろう。そこでは判別不能、取捨選択不能、記憶や存在の表出と消滅、乱れ、混乱、錯乱、カオスそして狂気の織成す世界、そこではありとあらゆる感情、出来事、歴史、記憶が複雑に混ざり合っている、つまり自己と他者の垣根は無くなり、個人は熱狂的に行末を知ることなく自己同一性異次元に迷い込み、それぞれ個人が何者であるか、存在証明がまるで出来なくなる、個人は個人でなくなると同時に、当然既存のシステムはまるで機能しなくなり、およそ50年以内に世界はその症状が顕著になり息を引き取り、やがて人間社会は終焉を迎えるだろう。(フランシス・フクヤマの提言した歴史の終焉を私は真っ向から否定する。歴史は終焉したのではなく、弁証法的に退化し、新たな歴史が始まったに過ぎない。)その証明すべく必死に闘った、過去の偉大なる先駆者たちは狂人と見做され、現実社会から隔離され、見えざるカーテンの中で静かに死刑は執行された、彼らは同時に偉大なる預言者でもあったからだ、その世界の終焉の光景を確かに見ていた、それはこのゲームを維持し続ける為には非常に都合の悪いことであることは言うまでもないだろう、常に権力(この言葉を本当は使いたくないのだが、私は実のところその存在すら認めたくないのである。)が真理を葬る、権力の外にしか真理は生存出来ず、勢いよく燃え盛る炎は油(生命意義)を決して与えられず徐々にその力も弱くなり、疲れ果て、地面に灰となる。結局のところ、生まれるべくして生まれた彼らは血痕を遺し、異臭を放ったまま、成果を上げられず、絶対的少数故にこの世で生存することが出来ない、末路は発狂するか去るかであることは必然的責務である、現実に目を叛けることが不可能であるから、時に薬物(阿片系統)に瞬間的な麻痺を求める、そして、墓場の中でも行き場が無かった彼らは、大陸を橋掛けて今もその魂はあるべきところで彷徨っている、セリーヌの墓石に否(ノン)の一言が刻まれ、時を同じくして、何塊の魂が彼を快く迎え入れたであろうか?絶対的強者であると同時に絶対的弱者でもあった彼らは、尊き、美しき、可憐で、孤高の深遠なるその瞳はあらゆる邪気を吸い込み、毒物を吐き散らすかのように彼らは作品に全生命をぶつける、その様相は殆ど亡霊と変わりがない、不確かな現状に肉体を痛めつけられ、困惑しながらもその拷問を受け入れ、いずれ去るべき葛藤と戦争している、世界の果てをこの目で見ながら、ゼリーのような合成加工物が血走り溶ける、空間から略奪され炎症が起こる、生きる意味がないことを知りながら虫を磨り潰した苦い笑い、実際に意味は何物にも何びとにも存在しない、ただ呼吸をし、学問やら仕事やら家族やら宗教やらに縋りつき欲求を消化しているに過ぎない、手の震え、血液循環機能、まるっきり無用の生物、有限物と無限物の違いは何かに影響を与えるか否かにしかその隔たりはない、どちらが有能であるかは敢えて言うまでもないだろう、本来不動の物であったはずの無限物が支配と被支配の関係性により変化するその常用的循環機能は極めて深刻である、本来ならば天変地異により神の見えざる手においてのみ変動は唯一そこに意義ないしは尊厳を見出せるのである、処罰は気付いていないだけで、あらゆるところで起きている、これは紀元前より存在する渦中の問題であるが、今更議題にあげる必要性はないのかもしれない。実は私はここでまず宣告しておくが、本来不可思議であり絶対不能であったはずの領域にまでふとしたきっかけで時折侵入することがある、それは本来不透明であったはずのあらゆる事物の裏側の関係性を透明にする。物凄く恐ろしいことだ、狂気じみた複雑に絡み合う因果を解き解そうと躍起になっているのだが、それは並大抵のものではない、私の熱気と過信は凄まじく竜巻のように流動し蔓延るあらゆる虚構を裸体に等しき存在にする、その度に肉体は悲鳴を上げ、疲労困憊、精神薄弱、私は何ら死体と変わりはなくなり、身近にある物を手に取ることすら面倒になる程病むのである、その交信は秘密の支配人に伝達され、至極内密に水面下で執り行われる、その領域での裁判の判決は有罪であるか無罪であるか瞬時に判別され、電信として私の耳に届く、このいわば真理の情報が肉体に働きかけ、まるっきり生産に労力を割くことが困難である、それは私にしか知り得ない情報であるから、分ち合える限られた友人たちを大事にしてきたが、彼らはその迷路で疲労困憊し、やがては臨界点に達し、偶然性を匂わせてその秘密の循環機能を塞き止めてしまった、今や孤独の船人と変貌を遂げた私は当然の様に何者とも分かち合うことが出来ず、独り孤独に彷徨い続けている、不可能性を可能性に変換する妖術を最近になり認めることが出来たが、並大抵の道程ではなかった、屍の山を踏み歩いて、悪魔の鈴の音を鳴らし、引き裂かれる悪夢の数々は到底認めたくないリアリティであったからである、舵を獲りこの無益な海域からの脱出を何度も試みたが、徒労に終わった、よく訓練された機械犬が私の手を阻むからである、彼らは即座に駆けつけ私の企みを寛解させる、嗅覚は異常である、過去の戦友たちの文書を熱読し、攪拌させることが辛うじて執り行われるリハビリであり、その効能もたかが知れている、無限の狂想は臨界境に達し、胡麻粒の如き兵士たちは透明の撒菱をそこいら一体に仕掛け、その罠に嵌ることは数知れず、万古不易の陵辱である、飛沫をあげ硫酸のような魔液は憔悴させる、支離滅裂な獣道は一方通行で退陣を許されない、希望は腐敗し高床式倉庫の隅で異臭を放っている、その穀物が喉を通ることは極めて稀である、大抵は嘔吐に苛まれる、その嘔吐(もど)された言語は理性により種類判別出来ず脳の隙間にこびりつき、不変動の悪意の塊としてその存在を誇示し続けるのである、最期の晩餐を私は常に待ち侘びている。然し脳内地質の断面は飛び抜けて美しいものである、遺留された情報の数々は眩い色彩を独力で放ち、万華鏡の内部のように、時に夢のような世界観が投影される、化け物どものオーケストラはシステムの音感から孤立しており、論理化されていない裸の楽譜のページを引き千切り、人間存在に支配されず、極めて感慨深いものである、さすがの私もこの時ばかりは思う、あの日のトロツキーのように「人生は美しい」と、ゆるやかな光の階段を駆け上ると幽閉されていたはずの亡霊たちは詩を歌う、私も暫し時を忘れて一緒に詩を歌う、この死者たちとの接触が私の中で大変有意義な時間であり、僅かな息抜きとなっていることは言うまでもないだろう、彼らは何者にも束縛されておらず、自由奔放であり、不可逆性の時間の中で孤高の存在として永遠に鼓動している、私は彼らを非常に尊敬している。無限性と有限性が入り乱れ交錯し、何かに我を忘れる程、夢中ないしは苦悩するならば、無限性が心の暇となることは紛れもない忘れ難き事象である、無限に走り抜ける馬たちよ、尊く猛々しい尻尾の亡霊配達よ、空間の裂け目で配達していることを黙しながら、誰に気付かれることなく全うに職務を遂行している、ああ愛しき馬たちよ、幽玄なる毛並みは魔法の道しるべに手紙を遺して、悪夢の因果を、時を駆けることで水晶の如き透明な小川へ変化させ、新たな価値を見出す可能性を生む、つぶらな瞳はあらゆる邪念を払い除け、魂は未知なる領域に置き去りにされ、近付くものを呪詛し続ける、暴れ狂う黒い球体、飲み込まれ、血管に興奮物質を投与される、到底信じるに値しない気違いじみたプロパガンダを、境界線を張り聖域をつくれと申すのだ、世界の終わりはやってくる、それを救えるとしたら、神聖なる者たち(狂人たち)であり、彼らを保護し、活躍の場を与えなければならない、彼らの情報を消すことは許されないと。尤も、賛成も反対も、肯定も否定も、愛も侮辱も、同じように納得出来ない根拠がある以上、彼らに永遠に安定は存在しないのかもしれないが。私情や階級意識に駆られる愚かさを瓶の底に沈め、彼らの尊いアイデンティティーを祀り上げ、顔なき顔にその魂を埋め込む、一蓮托生の灯火、圧縮された荘園で共に生きようと決意を交わす、脳内で繁殖された微視的降下物はその助けとなるだろう、つまり、増殖しつつあるその細胞はサバイブする豊かさを教えてくれる、幾何学的根拠は何もないのだが、印象的にその光の軌道は湾曲なく、うっとりする程一直線で、あるべきところまで我々を運んでくれるだろう、プロペラ機はかつて人力であり、絶えず墜落する不安を掻き消すことは出来なかったのだが、今や己の想念のみで愛しき楽団を従事させ、物体の移動は瞬時に事をなし、もはや肉体のヒエラルキーは役に立たず、衰弱し、知識人たちは哲学の真理を追究する、構築の裏側を否定的に見つめ、果実を剥く仕草を経て、いずれオーラ放たれし楽園の林檎を再び勝ち取る何者かが現れるだろう、ニーチェの永劫回帰論はこの範疇においては有意義であった、瞬間、瞬間を重ねることが歴史の構築であることは間違いがないが、あるべきところに導かれた暁には進化も退化もせず輪廻転生し、無限性の時間は等しきものに違いはないが、容貌、細胞、生命意義は全く異なり、我々は別の様式を重んずるようになる、つまり、好意的に解釈すべき価値そのものは流動することを厭わないのである、善悪の彼岸は反逆し、家畜は家畜であるはずのアイデンティティーを失い、また他の者たちも特権意識を同様に失う、つまり、物体遺伝が発生し、本来閉じ込められていた無機質性物体は即実的に別の意味を持ち、活動は顕著極まりなく、世を牛耳るべき大きな手の存在意義は別の大きな価値を生むだろう、生命は生命の時限装置としてしか生きられなかったはずのその有限性は、反して無限の意味で解釈可能になり、本来限られていたはずであった時間経過により発生する腐食ないし腐敗は起こり得ないのである、幾何学価値の変動で、あるべきところは無限領域として知るべからざる存在たちの効能で繁栄を博し、一方でこの世は走馬灯のように現在のスピードを遥かに超越した領域で流動的に価値基準が瞬く間に変動し、何を持ってしても真理とは到底成り得ず、疑心暗鬼が増幅し、所有する事物もアイデンティティーも全くの無用の長物となる、足並みを揃えることは出来るはずもない。
「価値観が変容して私たちは・・どうなるのですか?亡霊と変わりない、個人それぞれが空虚な器で生きること、それは快いものなのですか?残余が絶えず入り込み、入念に防衛したとしても、その進入を防ぐことは出来ないということでしょうか?」
「狂人たちの右腕を見よ。常に己のみが利口であったということ。真理を失うことは恐ろしい、我々は何を捨ててでも、徹底的に美意識を保持しなければならない。徹底的に闘って。勝利の旗を苦肉の土地に立てることは不可能に近いがね。それでもやらなければならない理由がある。」
「ええ、それでは、美意識とは?真理とは?己のみにしか存在し得ません。客観的に伝達することは不可能です。何とおぞましいことでしょう。気違い沙汰だ、誇大妄想に違いない、あなたは狂っている。理性なき人間はこの世で生きる術をまるで知らない。恐ろしいことです。」
「社会で生きる為の理性の効能は理解している。それを捨ててもやる価値がある。君は物事を直線で見ることしか知らない。バロウズも言っていたように我々は物事を特殊な角度で見なければならない。快楽を知る為に、そして真理を知る為に、規制の凡てに反抗し、裏側から暴く必要があると言う事だ。」
「バロウズ?ウィリアム・バロウズ?あいつはただの気違いの薬中じゃないですか。到底、まともな生き方を学んできた人間ではありません、オカマのインテリ屋の屑野郎です。裏側から暴く?正気じゃない、理性の効能を最大限に生かすべきです。それがより良い生き方なのではないですか?」
「生き方に良いも悪いもない。その既成の価値基準に当て嵌めること自体がまるっきりナンセンス、てんで話しにならんね。静寂の暗闇で瞑想し、立ち向かう準備をすべきだ。私はそう見做したくないが狂人にしか真理は知り得ないし、レールに載っているうちは何も分からない。疑うことなくして、共謀を暴くことは出来ない。我々はあらゆる既存のシステムを破壊しなければならない。システムの外側にしか価値あるものはない。」
continue...
「価値観が変容して私たちは・・どうなるのですか?亡霊と変わりない、個人それぞれが空虚な器で生きること、それは快いものなのですか?残余が絶えず入り込み、入念に防衛したとしても、その進入を防ぐことは出来ないということでしょうか?」
「狂人たちの右腕を見よ。常に己のみが利口であったということ。真理を失うことは恐ろしい、我々は何を捨ててでも、徹底的に美意識を保持しなければならない。徹底的に闘って。勝利の旗を苦肉の土地に立てることは不可能に近いがね。それでもやらなければならない理由がある。」
「ええ、それでは、美意識とは?真理とは?己のみにしか存在し得ません。客観的に伝達することは不可能です。何とおぞましいことでしょう。気違い沙汰だ、誇大妄想に違いない、あなたは狂っている。理性なき人間はこの世で生きる術をまるで知らない。恐ろしいことです。」
「社会で生きる為の理性の効能は理解している。それを捨ててもやる価値がある。君は物事を直線で見ることしか知らない。バロウズも言っていたように我々は物事を特殊な角度で見なければならない。快楽を知る為に、そして真理を知る為に、規制の凡てに反抗し、裏側から暴く必要があると言う事だ。」
「バロウズ?ウィリアム・バロウズ?あいつはただの気違いの薬中じゃないですか。到底、まともな生き方を学んできた人間ではありません、オカマのインテリ屋の屑野郎です。裏側から暴く?正気じゃない、理性の効能を最大限に生かすべきです。それがより良い生き方なのではないですか?」
「生き方に良いも悪いもない。その既成の価値基準に当て嵌めること自体がまるっきりナンセンス、てんで話しにならんね。静寂の暗闇で瞑想し、立ち向かう準備をすべきだ。私はそう見做したくないが狂人にしか真理は知り得ないし、レールに載っているうちは何も分からない。疑うことなくして、共謀を暴くことは出来ない。我々はあらゆる既存のシステムを破壊しなければならない。システムの外側にしか価値あるものはない。」
continue...
e2047(一部抜粋)(4)
綺麗なハンカチを片手に持って咳き込みながら森の奥深くまで歩いていくその美しい少女は、木々の根を指でなぞり真っ暗闇に怯え足を止める、溢れる涙は固まりになりて土に響く静穏、竪琴のハーモニーに心は踊りステップを刻む、噤む口にオオカミは忍び寄り、か弱き足首を噛み千切る、薄い肌を牙で剥がされ内蔵は露になる、分断された肉体が闇夜に紛れて頭上から、木々から、箱舟から墜ちていく、涎は水晶と同化し眩い光は危機宣告のサイレンでもある、途方もない紅雀は指紋の血痕と共に命題の伝達役として機能する、歴史の始まりと共にそれは見えていたと、水滴を蒸発させ、烈火の如く燃え果てよ、灰が火の粉と共に舞い上がり粉塵となる、見えるだろうか、これが美しい世界の果てだ、歓喜余り涙に暮れ果てよ、靭帯は切断され身動きのとれぬまま、世界の果ての観劇をただ見つめるのだ、神聖なる者たちの労力も虚しく、ただ薄暗い精神の一本道で救いを求めて力なく行進する、思想なき軍人の幽霊どもと鉢合わせることになるその一本道は地獄への境界線と一瞬交差する、きみらの精神は崇高なものであった、ああ・・神聖なるものたちよ、懺悔の花束を贈呈しようじゃないか、時に報われない想いは美しいものである、仄かに香るパフォームのように女性の胸元を連想させよう、素晴らしい苦肉の連鎖は栄冠を勝ち取る憎悪の念を背にして、生花の象徴まどろむ夢世の枢軸を震える腕で枕元に置き、電波途切れるラジオのように聞こえる詠歌は情熱を掻き立てる、疫病は失墜を掻き立てる、獰猛は惨落を掻き立てる、イメージは消耗を掻き立てる、断層的人体の意識分身の軌道に位置する宇宙の様相は毀れるパン屑のようにそれぞれの魂を分散させる、未来なき惨事を宇宙的メカニズムの惑星に投影し、その危機なる信号は奇怪に犇き合い身の毛も弥立つほどである、汗腺はひらき余分な情報までも受信してしまい、選別する秘書は寝る間も惜しみ働く、これがすべてシステムの欠陥によるものだとは理解できずに、哀れなこと、ワイングラスの括れを片手に持ち隙間の真空の力を用いて横移動させる、魔術ではなく処世術生きていくうえでの亡者の魂胆は丸見えである、下僕は果敢に熱弁を奮うがまるで役には立たず、しどろもどろで便器に跨り汗を拭き宙を見上げ言語の飛来を心待ちにしている、それはすべて野望の為に、迎賓館で真っ白い股をして美人を見た夕べのこと、蕩ける唇は雨に濡れて妄想の最中で縦に切り裂かれるが、原因は完璧主義で潔癖であること、ああ・・偉大なる預言者たちよ、貴方がたはどの様な夕焼けをご覧になっておられたのでしょうか、木製のベンチに座り指を立て顳顬を抑えてどのような未来をご想像なさったのでしょうか、そこが仮に散々たる有様であるのならば自決を決心する勇気はお持ちになっておられたのでしょうか、食事中にコーンスープの中の石楠花を思わず見て喉も通らぬ日もあったことでしょう、花嫁の眼差しに邪気を感じた時にどのような決意をなされたのでしょうか、子供たちが縄遊びをする様を遠くから死人のように見つめ無駄な考えを巡らせておられたのでしょう、姪っ子のささやかな幸せを祝福し靴などを差し上げてご満悦な日もあったことでしょう、雨の日の泥沼で刑事たちの背中を見て槍を突き立てたいと想った日もあったことでしょう、隣人たちの滝の如き涙腺に感情移入しそっくり自分が入り込まぬように努力なさったことでしょう、火薬のにおい漂う駆逐艦に目を叛け頭を抱え床についた挙句水泡の夢をみられた日もあったことでしょう、貴方方がすべてをご存知であるならば、何故思想を広める努力を怠ったのでしょうか、それは貴方方の忌忌しき怠慢であると考えます、解放の手立ては曲線のように大陸を橋掛けて遠い山の向こうにあることそれは理解出来ます、ただ貴方方の取り巻く環境に融和してしまうことは絶えず頭に注意を呼びかけて禁止すべきであったと考えます、確かに目の前の蜂蜜に目を眩ませてしまうことはままあります、知性あるそして健全な精神をお持ちの貴方方であればそれを斥けることなど容易いことではないのですか、自己が齎す快楽に溺れてしまうことは絶対的に避けねばなりません、抜け出すことは業火を浴びる如く健全なる精神を陥落させ非常に困難の極みです、賢明な貴方方ならご承知のことでしょう、次世代に向けて血痕を遺すことが使命であるとお考えですか、いいえ違います、遥か向こうの終焉が歩み寄ることがご承知ならば丸ごとひっくり返すべきたったのです、ご覧下され現在の世相の有様をまるっきり酷い牢屋で毛虫に擽られるほうがまだマシなくらいです、すべてが貴方方の忌忌しき怠慢による帰結と言えるでしょう、血盟を分かち合い同志と共に社会的障壁打ち壊すべきであったと考えます、悪趣味にも天空の根城で小馬鹿にし、賭博の対象として世相を愉しんでおられるのでしょう、落魄れたものです、亡者に負けず劣らず諸悪の根源です、神に委ねられし才能を善の赴きにおいて最大活用し社会悪を抹消すべきであったと考えます、悪は体現化され遺伝され次世代の壁を通り越し足の裏から頭の先まで即座に染み渡ります、悪は罪を相乗させやがては組織化され集団は罪を覆い隠しありとあらゆる重大なる罪であろうとも一見するだけは判別出来かねるのです、それは実に見事な雲隠れであり創世記より発展したことといえばその技術だけです、他はすべて時の経過と共に下降線に傾き陳腐にも衰退する一方です、死者たちの歴史を蒸し返すつもりは毛頭御座いません、ただひとつの事実として提起する必要性はあるでしょう、我々が今後如何すべきかの判断基準として重要な指針となるからです、失敬それでは見えざるカーテンを閉めましょう、暗転閉幕、赤いビロードのカーテンの向こうで漫ろと白骨化した髑髏たちが目の窪みの奥から猫目の如く眼光を光らせて、確かに悟っているのだろう握り締めた泥土から見える漣の包帯の繋ぎ目が、関節の一皮向こうの伝達が、可憐な箱入り日本人形が、霊感と言えるか、第六感と言えるか、預言と言えるか、どれも違うだろう、それは微視的状態で判別した普遍的出来事の数々が蓄積された結果の必然的責務なのだろう、統計学的で形而上学的な物事の捉え方によれば、亡者どもの盲目的であることは何んと恐ろしいことか、目を瞑って遠くの飛行場まで逃避したい無駄であろうと、トリミングナイフを持って存在と痕跡を切り裂きながら神経を張り詰め、反して極度の緊張により足音は酸味のきつい林檎酢の様で気配を消すことがまるで出来ない、何故なら本質的には殺してもらうことを望んでいるのだから、畜生め、呼び寄せる匂いに釣られて影に障壁された詩人どもを、もはや苦笑しか齎すまい、引き攣ったこの笑いはなんて滑稽なのだ、ピエロがピエロを見てまた俯瞰から第三のピエロが凝視する、早いところ如何にかして完全に存在を抹消する計画を立てねば狂気に支配されるのは時間の問題である、ふと手を振られた気がした眼前にて、団扇を扇ぐ様なほのかな風が、「クソッタレ亡者どもだ」まだいやがった・・
あなたは何かしらの革命を夢みたことはあるのか?
すでに自分自身で解決し、諦め、革命という選択肢を捨ててるんじゃないだろうか?
生活の向上、労働意欲の賛美、群れの幸せ、友人また家族を大事にするのに、何故他のこと一切には全く目を瞑ってしまうのか?私の革命はあなたの100円玉よりも劣っているのが現実だということは知っている。
かくれんぼは放課後からずっと終わりなく続けられ、あなたの輪の中でずっと死ぬまでその遊びは終らない。わんやわんやと掛け声や整列の威圧的強制、なんて権威的でつまらないんだろう?と思った。私は私自身のことを自分で判断し、善悪も遊びも時間割も、何をやるかすべて自分で決めたかった。
「革命なんてどうでもいいよ、私は私で幸せだから、分からないことなんて見たくも聞きたくもない。」
まわりの探究心のなさはより一層私を孤独にさせた。私は放課後の遊びには参加せず、学校を途中で抜け出し、高速道路のフェンスの上を見上げながら、住宅街であらゆるものを威嚇し、軽蔑しながら、あまりに無力な自分に腹がたち、アスファルトにゲロを吐き、安全な校庭で遊ぶよりも私はもっと危ないところに身を置いて遊ぶことを子供ながらに望んだ。幾つもの革命を夢見た。その時はただの夢物語だった。私がいくら腹を立ててもまわりは不動であることは分かっていたし、永遠に私は救われることはないだろうと思った。ユートピアなんて幾ら歩いてもどこにもあるはずがなかったし、ただの一人ののけ者にすぎなかった。私の本当にやりたい遊びには誰一人として参加しなかった。のけ者から脱出し、とにかく強くなりたかった、強くならなきゃ救われることなんて絶対にあり得ないとまず一番に思った。
強くなること?出世?お金?名誉?友達を増やす?ものを手に入れる?組織で頂点に立つ?どれを並べ立てても、より一層空しくなった。ますます寂しくなるばかりだった、生きている意味なんて全く何も見つからなかった。そして、当然のように本来の世界はこんなところにないんじゃないか?という妄想に取り憑かれた。これは社会的にみれば落伍以外のなにものでもないだろう。だが、落伍しないものは怠慢でしかない。
私は私の牢獄を彷徨いつづけ、何百回も悪夢を繰り返し体感し、救い難く、魂は擦り減り、光は見えず、泣くことも喚くことも怒ることも、すべては自分が無力ということの実体験であり、具体的な日々の証明でもあった。
革命はいつの時代であろうとも敗北する運命なのだろうか?
私も私の革命に敗北するのか?
私たちは革命という「夢物語」に騙され続けた。ルイ=フェルディナン・セリーヌは夜の果てへの旅を執筆し、独自の文体を手に入れ、あらゆる「社会」に絶望し、一握りの望みを託してソビエトに発ち、熱狂と純粋な眼差しを従えて「革命」を視察した。石井恭二氏が指摘するように、革命とは名ばかりの「官僚制全体主義社会」にセリーヌは「革命」なんか見いだせるはずもなかった。
「共産主義の魅力、正直認めて莫大な功績は、私たちの前に、やっと「人間」の仮面剥いで見せてくれたことだ!人間から言い訳を取り除いてしまったことだ。何百年にもわたって私たちは騙されつづけたきたのだ、そいつに、人間に、その本能とか、苦しみとか、ご大層な目標とか呼ばれるしろものに…たわいもない夢をみさせられ…底なしだ、穴蔵みたいに、どこまでもこいつは、人間は私たちを騙くらかすか!…大いなる謎。こいつは常に警戒を怠らない、用心深く身を潜めて、取っときのアリバイのかげに。つまり「強者による搾取」。これなら天下ご免、文句のつけようのない…。憎むべき制度の殉教者!キリストと同格!」
(懺悔 ルイ=フェルディナン・セリーヌ 生田耕作訳)
セリーヌは革命とは名ばかりの共産党の搾取に絶望した。
スターリンのような腐ったオツムは今でもどこにでも目にする。
人間は人間をなぎ倒すことしか考えない。
プロレタリアート対共産党、ファシズム、国粋主義、アナーキズム、マオイスム…イデオロギーを支持することは、対立したイデオロギーをひねり潰すためにあり、その対立したイデオロギーを消し去っても、また新たな蛆がそこいら中に涌く。その意味でイデオロギーの対立が何かを救ったことなんて一度もないし、あらゆるイデオロギーが機能することはあり得ない。ドゥルーズが指摘する「装置」や「機械」としての機能を携えるだけであり、あらゆる人びとは登場人物でなく、観客として、その光景を指をくわえて見つめるだけに留まる。何もかも見失った社会は、めくらのように機械的都市を彷徨い、お互いがお互いを気付くこともなく、機能を失った「無実体」としてしか存在しない。「無実体」は錯誤された似非の空間の中に死体のように蔓延り、見捨てられた死体の山は海岸で積み上げられ、肉体は泥に塗れ沈殿し、窒息する。無実体化された原野での視覚認識は記号化されたそれぞれを最小単位で限りなく再生産し、殆どミクロにまで陥れられてしまった、人と人のそれぞれの目は、あらゆる言語表現、物体認識、空間把握構成事物を無稼働のまま、瓶の中に押し込め、無感動化(アパシー)された社会となる。そこに集められたひとつの知識はゴシップよりも醜く、酷い。その意味で知識はウイルスであったといえ、我々は感染されたまま、一個の死体となってしまったのではないだろうか。
「20世紀に甕の中から発見されたグノーシス文書は言っている、世界を知った者は一個の死体を発見した、彼は世界にふさわしくないのだと。そうであるなら彼にはふさわしくない世界は一個の死体になったのではないか?」鈴木創士氏
死体を死体として遺棄しておくべきか否か?
ここに革命の観点がある。
私はあらゆる政治的革命を全く何も評価していない。それは革命ではなく、権力の鞍替えにすぎない。何もしていないことと同じであり、その意味でマルクスは無視するし、唾を吐く。私はアントナン・アルトーの目の中に火を見つけた。アルトーの革命的照準は全く正しいものであった、アルトーは火を自らの手で燃やし解放し、運んだ為に火傷し、プロメーテウスから火を奪い、ロデーズで取り憑かれたようにノートに書き連ね、火と運命を共にした、その破壊的二次元性は聖パトリックの杖の火花に象徴され、「ロトと娘たち」のあの火はアルトーの生そのものである。火は死を殺め、肉体を曝け出し、電波と闘い、呪いを告発し、生を消耗した。アルトーの後期の著作は火と共に生きた非常に明晰で激怒による闘いであり、これ以上の記録は他にはない。
しかし、火が空間を変貌させることはない、火は原始からの処罰であり、火を我々は無視しなければならない。火は革命から最も遠いところにあり、火を操ってるうちは、革命はあり得ない。火を捨てろ!処罰を受け入れ、家を粉々に壊せ!原始人に戻れなんて言ってるわけではない、むしろ私たちは新しい人類にならねばならないのだから。視覚に騙され続けたわけだから、光を誰も認識出来るわけがない!光を革命し、空間を創出する!
宗教裁判大審問的な処罰!悪魔対天使、聖灰、すすり泣き、光学は、人体のやえ歯を研ぎすまさして、歯が時空を彷徨って、飛び散った子宮は石灰塗りの廊下を往復していた、思わず笑い、精神神経科の先生に話していた。「まったくの妄想です。」と彼はいつものように言って、乾いて固まった血のように見えた。人生は何と妙なものだろう、窒息、杖を振りかざし、ヘロインのほうに手をのばし、蒸留水は腐ってて、陽陽陽光々、はさみをもって試しに空間をきってみたら、折り鶴が出て来て、そいつは立体でなく、二面的でポリゴンみたいだった、腐った時間厚ぼったい時間、病気になった時、トマスアクィナスの無神学大全を逆さまに読んで、窓を閉めて、横になって、昼間扮していた人物の属性は間違ってると思った。何を喋ってるのか完全に理解した!はじめに言葉はなかったし、言葉なんていつでも簡単に捨てられる!!カタリ派ともマニ教ともグノーシス的運命は辿らない、一線を画する。平方根、刺が真ん中に刺さった円周率、差別的空想的で概念なんてクソ食らえ、並立は喋るやつなんてみんなヤクザだ、確率は燃やせ、時間を慰め給え、病は内部をすべて蝕んでいた、アルトーがいう呪いはすべてを蝕んでいた、呪いを告発する以前より、光はどこにも見当たらなかった。
もはや、書くことは歴史を完全に捨てる行為においてのみ成り立つだろう。
「今こそ主よ、あなたはこの僕をして、わたしの目がもうあなたの救いを拝見しましたからです。この救いこそ、あなたが全人類のため、その目の前で、用意されたもの、異教人には啓示を、あなたの民イスラエルには栄光をあたえる光であります。」ルカ229ー232
いや、光に対する認識は誤っていた!!!光は世代的機械を介在し、空間を根こそぎひっくり返し、私たちは光に対する人類最初の実習及び解剖を始めよう!!
私たちは本来の光によって導かれ、光学的革命のヴィジョンを獲得する。
革命の敗北なんか認めるわけがない!
本来の光による、超空間の創出を急務とせねばならない!
陽は射して、光明はあなたたちの一辺倒な視覚を蔑ろにし、ズタズタに切り裂かれたビニールの裏側では、聖パトリックの予言書と共に、物質の粒子をすべて掻き集め、スクラップの電子的記号器官の山が積み上げられ、老いたる海が死んだ粒子の山を一掃して、光を改革するだろう。
イリュミナシオンは映画のための映画などではない。すべて活動のための、光学的革命のための、指針にすぎず、始まりにすぎない。イリュミナシオンは光に裏切られた人類の闘争、序章の記録である。
すでに自分自身で解決し、諦め、革命という選択肢を捨ててるんじゃないだろうか?
生活の向上、労働意欲の賛美、群れの幸せ、友人また家族を大事にするのに、何故他のこと一切には全く目を瞑ってしまうのか?私の革命はあなたの100円玉よりも劣っているのが現実だということは知っている。
かくれんぼは放課後からずっと終わりなく続けられ、あなたの輪の中でずっと死ぬまでその遊びは終らない。わんやわんやと掛け声や整列の威圧的強制、なんて権威的でつまらないんだろう?と思った。私は私自身のことを自分で判断し、善悪も遊びも時間割も、何をやるかすべて自分で決めたかった。
「革命なんてどうでもいいよ、私は私で幸せだから、分からないことなんて見たくも聞きたくもない。」
まわりの探究心のなさはより一層私を孤独にさせた。私は放課後の遊びには参加せず、学校を途中で抜け出し、高速道路のフェンスの上を見上げながら、住宅街であらゆるものを威嚇し、軽蔑しながら、あまりに無力な自分に腹がたち、アスファルトにゲロを吐き、安全な校庭で遊ぶよりも私はもっと危ないところに身を置いて遊ぶことを子供ながらに望んだ。幾つもの革命を夢見た。その時はただの夢物語だった。私がいくら腹を立ててもまわりは不動であることは分かっていたし、永遠に私は救われることはないだろうと思った。ユートピアなんて幾ら歩いてもどこにもあるはずがなかったし、ただの一人ののけ者にすぎなかった。私の本当にやりたい遊びには誰一人として参加しなかった。のけ者から脱出し、とにかく強くなりたかった、強くならなきゃ救われることなんて絶対にあり得ないとまず一番に思った。
強くなること?出世?お金?名誉?友達を増やす?ものを手に入れる?組織で頂点に立つ?どれを並べ立てても、より一層空しくなった。ますます寂しくなるばかりだった、生きている意味なんて全く何も見つからなかった。そして、当然のように本来の世界はこんなところにないんじゃないか?という妄想に取り憑かれた。これは社会的にみれば落伍以外のなにものでもないだろう。だが、落伍しないものは怠慢でしかない。
私は私の牢獄を彷徨いつづけ、何百回も悪夢を繰り返し体感し、救い難く、魂は擦り減り、光は見えず、泣くことも喚くことも怒ることも、すべては自分が無力ということの実体験であり、具体的な日々の証明でもあった。
革命はいつの時代であろうとも敗北する運命なのだろうか?
私も私の革命に敗北するのか?
私たちは革命という「夢物語」に騙され続けた。ルイ=フェルディナン・セリーヌは夜の果てへの旅を執筆し、独自の文体を手に入れ、あらゆる「社会」に絶望し、一握りの望みを託してソビエトに発ち、熱狂と純粋な眼差しを従えて「革命」を視察した。石井恭二氏が指摘するように、革命とは名ばかりの「官僚制全体主義社会」にセリーヌは「革命」なんか見いだせるはずもなかった。
「共産主義の魅力、正直認めて莫大な功績は、私たちの前に、やっと「人間」の仮面剥いで見せてくれたことだ!人間から言い訳を取り除いてしまったことだ。何百年にもわたって私たちは騙されつづけたきたのだ、そいつに、人間に、その本能とか、苦しみとか、ご大層な目標とか呼ばれるしろものに…たわいもない夢をみさせられ…底なしだ、穴蔵みたいに、どこまでもこいつは、人間は私たちを騙くらかすか!…大いなる謎。こいつは常に警戒を怠らない、用心深く身を潜めて、取っときのアリバイのかげに。つまり「強者による搾取」。これなら天下ご免、文句のつけようのない…。憎むべき制度の殉教者!キリストと同格!」
(懺悔 ルイ=フェルディナン・セリーヌ 生田耕作訳)
セリーヌは革命とは名ばかりの共産党の搾取に絶望した。
スターリンのような腐ったオツムは今でもどこにでも目にする。
人間は人間をなぎ倒すことしか考えない。
プロレタリアート対共産党、ファシズム、国粋主義、アナーキズム、マオイスム…イデオロギーを支持することは、対立したイデオロギーをひねり潰すためにあり、その対立したイデオロギーを消し去っても、また新たな蛆がそこいら中に涌く。その意味でイデオロギーの対立が何かを救ったことなんて一度もないし、あらゆるイデオロギーが機能することはあり得ない。ドゥルーズが指摘する「装置」や「機械」としての機能を携えるだけであり、あらゆる人びとは登場人物でなく、観客として、その光景を指をくわえて見つめるだけに留まる。何もかも見失った社会は、めくらのように機械的都市を彷徨い、お互いがお互いを気付くこともなく、機能を失った「無実体」としてしか存在しない。「無実体」は錯誤された似非の空間の中に死体のように蔓延り、見捨てられた死体の山は海岸で積み上げられ、肉体は泥に塗れ沈殿し、窒息する。無実体化された原野での視覚認識は記号化されたそれぞれを最小単位で限りなく再生産し、殆どミクロにまで陥れられてしまった、人と人のそれぞれの目は、あらゆる言語表現、物体認識、空間把握構成事物を無稼働のまま、瓶の中に押し込め、無感動化(アパシー)された社会となる。そこに集められたひとつの知識はゴシップよりも醜く、酷い。その意味で知識はウイルスであったといえ、我々は感染されたまま、一個の死体となってしまったのではないだろうか。
「20世紀に甕の中から発見されたグノーシス文書は言っている、世界を知った者は一個の死体を発見した、彼は世界にふさわしくないのだと。そうであるなら彼にはふさわしくない世界は一個の死体になったのではないか?」鈴木創士氏
死体を死体として遺棄しておくべきか否か?
ここに革命の観点がある。
私はあらゆる政治的革命を全く何も評価していない。それは革命ではなく、権力の鞍替えにすぎない。何もしていないことと同じであり、その意味でマルクスは無視するし、唾を吐く。私はアントナン・アルトーの目の中に火を見つけた。アルトーの革命的照準は全く正しいものであった、アルトーは火を自らの手で燃やし解放し、運んだ為に火傷し、プロメーテウスから火を奪い、ロデーズで取り憑かれたようにノートに書き連ね、火と運命を共にした、その破壊的二次元性は聖パトリックの杖の火花に象徴され、「ロトと娘たち」のあの火はアルトーの生そのものである。火は死を殺め、肉体を曝け出し、電波と闘い、呪いを告発し、生を消耗した。アルトーの後期の著作は火と共に生きた非常に明晰で激怒による闘いであり、これ以上の記録は他にはない。
しかし、火が空間を変貌させることはない、火は原始からの処罰であり、火を我々は無視しなければならない。火は革命から最も遠いところにあり、火を操ってるうちは、革命はあり得ない。火を捨てろ!処罰を受け入れ、家を粉々に壊せ!原始人に戻れなんて言ってるわけではない、むしろ私たちは新しい人類にならねばならないのだから。視覚に騙され続けたわけだから、光を誰も認識出来るわけがない!光を革命し、空間を創出する!
宗教裁判大審問的な処罰!悪魔対天使、聖灰、すすり泣き、光学は、人体のやえ歯を研ぎすまさして、歯が時空を彷徨って、飛び散った子宮は石灰塗りの廊下を往復していた、思わず笑い、精神神経科の先生に話していた。「まったくの妄想です。」と彼はいつものように言って、乾いて固まった血のように見えた。人生は何と妙なものだろう、窒息、杖を振りかざし、ヘロインのほうに手をのばし、蒸留水は腐ってて、陽陽陽光々、はさみをもって試しに空間をきってみたら、折り鶴が出て来て、そいつは立体でなく、二面的でポリゴンみたいだった、腐った時間厚ぼったい時間、病気になった時、トマスアクィナスの無神学大全を逆さまに読んで、窓を閉めて、横になって、昼間扮していた人物の属性は間違ってると思った。何を喋ってるのか完全に理解した!はじめに言葉はなかったし、言葉なんていつでも簡単に捨てられる!!カタリ派ともマニ教ともグノーシス的運命は辿らない、一線を画する。平方根、刺が真ん中に刺さった円周率、差別的空想的で概念なんてクソ食らえ、並立は喋るやつなんてみんなヤクザだ、確率は燃やせ、時間を慰め給え、病は内部をすべて蝕んでいた、アルトーがいう呪いはすべてを蝕んでいた、呪いを告発する以前より、光はどこにも見当たらなかった。
もはや、書くことは歴史を完全に捨てる行為においてのみ成り立つだろう。
「今こそ主よ、あなたはこの僕をして、わたしの目がもうあなたの救いを拝見しましたからです。この救いこそ、あなたが全人類のため、その目の前で、用意されたもの、異教人には啓示を、あなたの民イスラエルには栄光をあたえる光であります。」ルカ229ー232
いや、光に対する認識は誤っていた!!!光は世代的機械を介在し、空間を根こそぎひっくり返し、私たちは光に対する人類最初の実習及び解剖を始めよう!!
私たちは本来の光によって導かれ、光学的革命のヴィジョンを獲得する。
革命の敗北なんか認めるわけがない!
本来の光による、超空間の創出を急務とせねばならない!
陽は射して、光明はあなたたちの一辺倒な視覚を蔑ろにし、ズタズタに切り裂かれたビニールの裏側では、聖パトリックの予言書と共に、物質の粒子をすべて掻き集め、スクラップの電子的記号器官の山が積み上げられ、老いたる海が死んだ粒子の山を一掃して、光を改革するだろう。
イリュミナシオンは映画のための映画などではない。すべて活動のための、光学的革命のための、指針にすぎず、始まりにすぎない。イリュミナシオンは光に裏切られた人類の闘争、序章の記録である。
魔術的手記
http://www.flickr.com/photos/yoknapatofa/5570715136/
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photo by yokna patofa
「人間は不在である、そしてしかし、その時、風景の中にすべてがある」(セザンヌ)
最初にあの地を見たとき、その指し示した先に何があったのかは朧げでおまけに日も暮れようとしていた、土流の雪崩と、砂と海水、コンクリートと粉塵、あらゆる現実態は「波」に呑込まれ可能態へと一瞬にして変貌し、それらを認めることは我々の足を失うことになるだろう。実際に歩き回れば回る程、機能性を剥がされたし、私たちも例外なくそこではただのアリストテレス的「マテリアル」として晒され、自身に錯乱が接近し、決して裏切ることのない秩序は、砂漠で息絶えた動物たちの骨のようにそこら一帯に散りばめられ、ある種の催眠状態すら巻き起こす。ここに立つことで、この崩壊の過程において、生はほんの一瞬においてさえも、決してそこから逃れさせてはくれないのだ。
太陽の熱によって溶けた不文律
あらゆる記号的、名の喪失
地べたに這いつくばり
その層を手探りで掘り、探求すると
すべての生命体は涎を流し
古代からすでに末世であった
「天災」ではなく「侵略」のようなものを体感したし
「侵略」であるとするならば
「侵略」したのは一体誰なのか?
開拓し、旗を建て、偶像で取り囲まれた
水没した微粒子が運びさっていくかのように
跳躍する光が消え去り
困惑しているあの子を見た。
あの子は土に塗れていた。
すべて洗い流された後のフィルムにあの子は写っていた。
笑みも浮かべていなかったし、無表情というわけでもなかった
ざわめき、喋り声、あらゆる声、を掻き消した顔がそこにあった。
沈黙は炸裂しながら飛びかかり
夜明けの兵士は突如として灰にした
消え去るべきとき
常規の脱した震撼が
絶えず生を窒息させてきたクズどもが
うようよと死体よりも図々しく踏み荒らし
死にぞこなった様々な細胞、破滅的空虚の最中
「出来事」は「侵略」となるのであるから
私は「侵略」を告発するものとしての
創造者として常にありたい。
これは「出来事」にヒルのように貪りついて離れない
糞ったれどもを発覚させるためである。
私はこの不純の「侵略」に対する激しい怒りによって
奴らをブルトーザーのようなもので一掃し、完全に口を密封することである。
「マテリアル」の形相が何であるか解明することは難しい、白い尾びれのようなアウラが地軸を解剖し、天体を覆い、 物体的即物価値、あのうっとりするような時間融解装置へと誘う、大きな未知の笑いに包まれた不自動律非居住地帯と変貌し、そこに召還されながら、息をしているか常に疑いながら
中心にあるあの崩壊を弄ぶようにと。随分と色んなところから奴らは、「生の場所」へと辿り着こうと、べらべらとくっちゃべりながら性懲りもなく土足で踏み入り、痰をまき散らしたもんだ!
私はアルトーの思考不能性を転用し、ある種の極限にある「生の場所」で、生は決して止められはしないのであるから、ある文法(それは特殊領域における、身振り、生の場所で行われる魔術的秘技である)を発明し、突き射す、表面的な記憶はただ邪魔なだけだ、この混沌は理性と非理性の狭間で、レトリックを並立の板に踏みならし、瓦礫の中で淫売を奴らに擦りつける。
すべてはたちどころに沸騰した鍋の中のように
パトスは世界の記憶を食らいつづけ
科学を髪を逆立てるように感覚的に反逆させ
地中も、天体的波動も、あらゆる存在も胃袋の中に
平均台の上で、踊っている木乃伊に
日が照り、腐敗していく過程を
奴らの目の中へと侵入させ暴れ回る
檻の中の腹が鳴り飢えた
私の創造の動物たちが
サーカスの観客席で
自由気ままに暴れまわるのを夢見る
絶えず産出し続ける社会の幻影により
常に窒息しているわけであり
これを塞き止めるのは照射のような
モーゼのような出来事を超越した瞬間しか
侵略は阻止出来ず(移住するところなど何処にもないのであるから)
かと言ってこの時代の麻痺への道程を
針の筵で眺めることしか術がないようにも思えるし
そんなことはとうの昔に気付いているのだ
あらゆる「出来事」に対する言説は八つ裂きにされ
白痴が見たものとして描かれた物語で溢れ
まったく直線的にレーザー光線のように光を捉えるものは
これは秩序の中にも無秩序の中にもなく
その間の亀裂に唯一見いだされ
声を失った時にゆっくりと発見するだろう
あの灼熱の午後の太陽がゴッホの手助けとなったように
その光景を触覚がフィルムへと浸透させ
未知の迷路の構造のなかで、そもそもあり得ない回り道をし
あらゆる「侵略」を渦の中へと放り投げて
洗濯機の中心のようにぐるぐると回り
降下し、混ざり合い、ばらばらになったフィルムが
水の奥深くでそのうち何者かの手によって発掘されればいいだろう
「いいえ、確かに、それは、崩壊以前からそこにあったものです。」
「そこで私は介入せずに、ずっと見ていた。」
コントロールしようと、手玉にとろうと思った瞬間に、出来事はメスを持って襲いかかってくるし、出来事は極限の「生の場所」でしか記憶され得ない。それ以外はすべて侵略にすぎない。その意味で騙され続けているわけだし、この出来事に対するあらゆる言説は全く何も信用するに値しない。
あらゆる「侵略」を奪還せねばならない!
それは目でみたもので為されるわけではなく、この裏側の取引にてのみ緩やかに動きだし、秘技において稼働させ、「生の場所」へと遊導し、目を瞑ったとしても、「出来事」はそこでは「出来事」としてあり続けるのだ!
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